ドイツ銀CEOと独首相が「代理戦争」-守れ、投資家と納税者の利害

【記者:Aaron Kirchfeld、Patrick Donahue】

1月28日(ブルームバーグ):ドイツのメルケル首相と同国最大 の銀行、ドイツ銀行のヨゼフ・アッカーマン最高経営責任者(CEO) の意見が合わない。

両氏はスイスのダボスで開催の世界経済フォーラム(WEF)年 次総会でそれぞれの見解を表明。国際的銀行規制から原子力発電への ドイツの課税など、さまざまな問題で考えが違うことを公にしてはば からない。その中には、将来の救済のコストを誰が負担するかという 問題も含まれる。

アッカーマンCEOは昨年11月に、投資家負担を求めるメルケ ル首相が市場を脅えさせていると苦言を呈した。こうした2人の論戦 は、欧州が債務危機を封じ込める能力について、投資家をさらに不安 にさせる恐れがある。7500億ユーロ(約85兆円)規模のパッケー ジは危機がギリシャからアイルランドへと拡大することを阻止できな かった。

センパー・コンスタンシア・プリバトバンクで運用に携わるフィ リップ・ムシル氏は「市場は今、債務危機に関する発言やうわさの一 つ一つにひどく神経質になっている」と指摘。異なる内容の発言は不 透明感を高めるとして「もっと結束が必要だ」と述べた。

アッカーマンCEOとメルケル首相は共に、ユーロ防衛のための 団結を呼び掛けているが、同時にそれぞれの立場から発言している。 ドイツ銀行はポルトガルとアイルランド、イタリア、ギリシャ、スペ イン国債を100億ユーロ以上保有する投資家。一方、年内に国内の 7つの州・特別市で選挙を控えるメルケル首相は、ドイツの納税者の 利害の代弁者とならざるを得ない。

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