日銀議事要旨:長期金利の推移や影響を注意深く点検の必要

日本銀行は28日午前、昨年12月 20、21日開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。それによる と、多くの委員は長期金利が上昇していることについて、企業や家計 の資金調達コスト、金融機関の収益などへの影響を通じて経済・物価 や金融情勢に影響を与えるだけに、「今後の推移や影響を注意深く点 検していく必要がある」と述べた。

長期金利の上昇について、委員は「金融市場がグローバル化した 下で、米国の長期金利の上昇に連動した面があった」との見方を共有 した。大方の委員は「金融機関のポジション調整の動きが同時に発生 したことも、こうした動きにつながった面がある」と指摘。何人かの 委員は「金融機関行動に起因する一時的な動きが収まれば、長期金利 は安定的な地合いを取り戻す可能性が高い」と述べた。

また、何人かの委員は「長期金利の水準は、2010年春ごろの水準 であり、2010年夏ごろに長期金利が大きく低下していた分が調整され た面がある」とも述べた。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は27 日、日本国債を格下げした。28日の債券先物市場では、中心限月の3 月物が前日比9銭安い139円69銭で取引を開始したが、午前9時半現 在、横ばい圏内まで値を戻している。一方、新発10年物国債金利は前 日比1ベーシスポイント(bp)低い1.24%で取引を開始した。

包括緩和の効果「見えにくい」の声も

委員は包括緩和の効果については「金利を押し下げる方向で作用 している」としながらも、多くの委員は「長期金利の上昇などの影響 もあって、その効果がみえにくくなっている」と指摘した。また、あ る委員は「包括緩和の中で時間軸を明確にしているにもかかわらず、 一部のターム物金利が強含んだのは、短期金融市場の裁定機能が損な われつつあることを反映している可能性がある」と述べた。

日銀は昨年10月5日の会合で包括的な金融緩和策を打ち出し、政 策金利を0-0.1%として、物価の安定が展望できるまで実質ゼロ金利 政策を継続すると表明。さらに、国債、社債、指数連動型上場投資信 託(ETF)、不動産投資信託(J-REIT)など金融資産を買い入 れる5兆円の基金創設を決めた。

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