トヨタ「プリウス」売れすぎて大衆化、値下げも必要か-野村総研調査

国内販売トップを快走するトヨタ 自動車のハイブリッド車「プリウス」に対して、「先進」というブラン ドイメージが薄れる一方、小型車に抱く「フレンドリー」(親しみやす い)の回答が増えたことが野村総合研究所のアンケート調査でこのほ ど分かった。野村総研では顧客層の変化につながり、値下げ検討の時 期かもしれないと指摘している。

野村総研が毎年実施している自動車のブランドイメージに関する 調査によると、プリウスに抱くイメージのトップ3は、09年の「環境 意識」、「先進」、「知性」から、10年(11月実施)は「環境意識」、 「堅実」、「気配り」へと大きく変わった。特に、高級外国車や大型車 から乗り換えの原動力とみられる「先進」のイメージ指数は、09年の

0.78ポイント(2位)から、0.14ポイント(9位)へ低下した。選択 するイメージは全部で20項目。

一方、「フレンドリー」の項目は、09年に0.07(11位)だったが、 10年に0.36(4位)へ上昇。「フレンドリー」は小型車に対して多い イメージで、10年の調査ではホンダの小型車「フィット」のフレンド リー指数は0.39となっている。

野村総研・グローバル戦略コンサルティング部の北川史和部長は、 エコカー補助金などでハイブリッド車の普及が進んだ結果、プリウス の「先進」というイメージが薄れ、街中で見かける親しみやすい車に なったと分析。その上で、「フレンドリー」というイメージを求める女 性や比較的に若い年齢層は価格面でも折り合いを求めるため、「プリウ スが大衆車として値下げを検討する時期かもしれない」と指摘した。

トヨタはイメージ変化を「歓迎」

この調査結果に対し、トヨタ・広報担当の橋本史織氏は、プリウ スの主な購買層が依然「50代の男性」であるとした上で、「かねてか ら購買層を広げたいという思いはある」と述べ、イメージの変化を「歓 迎」するとコメントした。

また、橋本氏はハイブリッド車の普及で先進性が薄れるのは予測 したことで、価格に関しては、すでに取り組んでいるハイブリッドシ ステムのコスト削減により、「競争力ある価格に挑戦していきたい」と 述べた。

トヨタの新美篤志副社長は昨年12月の説明会で、開発中のプリウ スではハイブリッドシステムの原価半減を目指す方針を表明した。09 年5月に発売した3代目プリウスは、2代目に比べ「約30%の原価低 減に成功した」ことを当時の渡辺捷昭社長が明らかにしており、最低 価格を約28万円引き下げた。

プリウスの価格は205万円から、ホンダのフィットは123万円か らとなっている。アンケート調査は昨年11月、自動車保有者を対象に インターネットで実施、有効サンプル数は1972。

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