ウォール街の報酬がリスク助長、監督する人材奪う-米金融危機調査委

米議会の金融危機調査委員会(F CIC)は、ウォール街(金融界)の報酬拡大がトレーダーのリスク 軽視につながったほか、監督当局が有能な人材を確保する妨げとなっ たと指摘した。

FCICは545ページの調査報告書を公表。ストックオプション (自社株購入権)のボーナスが、金融機関にリターン向上に向けたレ バレッジを促したほか、トレーダーを離職させない「強力なインセン ティブ」として働いたとの見方を示した。金融のプロは民間セクター にいれば高い報酬を稼げるため、監督当局がこうした専門家を雇うの は困難だったと結論付けた。

FCICによると、金融機関の報酬が他の業界を上回り始めた時 期は、投資銀行の形態がパートナーシップから「株主資本でトレーデ ィングする」公開企業へと転換し始めた1980年。米銀行・証券会社 の総報酬は2007年までに1370億ドル(現在のレートで約11兆3600 億円)に達した。

報告書はまた、ストックオプションなど業績に連動する報酬がリ スクテーキングを助長したと指摘。従業員が損失を被るよりも利益を 得る可能性の方がずっと高かったためだと説明した。

さらに08年に破綻危機に陥ったベアー・スターンズについては、 06年にジェームズ・ケイン最高経営責任者(CEO)とアラン・シュ ワルツ、ウォーレン・スペクター両共同社長がマイケル・アリックス 最高リスク責任者(CRO)の10倍以上の報酬を受け取っていたと 指摘した。肩書はいずれも当時。

-- Editors: Dan Reichl, Dan Kraut

--* 参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 柴田広基 Hiroki Shibata +81-3-3201-8867 hshibata@bloomberg.net Editor:Keiko Kambara 記事に関する記者への問い合わせ先: Hugh Son in New York at +1-212-617-7872 or hson1@bloomberg.net; Michael J. Moore in New York at +1-212-617-6919 or mmoore55@bloomberg.net. 記事に関するエディターへの問い合わせ先: David Scheer at +1-212-617-2358 or dscheer@bloomberg.net.

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