1月27日の米国マーケットサマリー:円下落、S&Pの格下げを嫌気

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3733 1.3713 ドル/円 82.87 82.17 ユーロ/円 113.80 112.68

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,989.83 +4.39 +.0% S&P500種 1,299.54 +2.91 +.2% ナスダック総合指数 2,755.28 +15.78 +.6%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .59% -.04 米国債10年物 3.39% -.02 米国債30年物 4.57% -.02

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,319.80 -14.70 -

1.10% 原油先物 (ドル/バレル) 85.55 -1.78 -

2.04%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が主要通貨すべてに対して下落。 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が、過去9 年で初めて日本の信用格付けを引き下げたのが嫌気された。

エジプト・ポンドは対ドルで6年ぶり安値に下落。同国では、反 体制派の中心者であるエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事 務局長がカイロに戻り、ムバラク政権に対して「暴力行使をやめるよ う」強く訴えた。円は対ユーロで2カ月ぶり安値。菅直人首相が財政 赤字の削減に十分な対策を講じていないとの懸念が材料。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏は、「日本格下げについてのS&Pのコメントか らその意味するところを引き出せば、そのまま米国や欧州に当てはま る」と述べ、「このネガティブな地合いに加えて堅調な米経済統計を 考えると、来週末までに1ドル=84円を超えてドルが押し上げられ る

可能性もある」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時24分現在、円は対ドルで0.8%下げ て1ドル=82円82銭。前日は82円17銭だった。ドルは対ユーロ で

1ユーロ=1.3734ドル、前日は1.3713ドルだった。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は5日連続で上げた。 中古住宅販売成約指数のほか、携帯電話向け半導体最大手クアルコム の売上高見通しが市場予想を上回ったことが買いを誘った。一方、日 本国債の格下げと予想を上回る新規失業保険申請件数は悪材料となっ た。

クアルコムは5.9%高。同社はスマートフォン(多機能情報端末) の需要増から恩恵を受けた。キャタピラーも高い。利益が予想を上回 ったネットフリックスは15%急伸。一方、売上高が予想を下回った AT&Tは下落。通常取引終了前に決算を発表したマイクロソフトは 高い。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比0.2%高の1299.54。ダウ工業株30種平均は4.39ド ル上昇の11989.83ドル。

PNCウェルス・マネジメントのジェームズ・ダニガン最高投資 責任者(CIO)は、「信頼感の改善につれ、住宅販売は増加するだ ろう。それは今回の景気回復局面において重要な要素だ。雇用情勢は なお改善する必要がある。日米欧はレバレッジ解消という困難をまだ 脱していない。一方、業績は好調で、バリュエーション(株価評価) は妥当な水準にある。新規の買いを入れるには最善の時期ではないか もしれないが、株式への投資配分を引き下げる時期でないことは確か だ」と述べた。

◎米国債市場

米国債市場では1カ月および3カ月物の財務省短期証券(TB) のレートが1カ月で最大の下げとなった。政府債務が法定上限に近づ く中で、財務省が連邦準備制度理事会(FRB)を支援する借り入れ プログラムを縮小すると発表したことが背景にある。

米国債は一時下げていたが、この日の7年債入札(発行額290億 ドル)で最高落札利回りが市場予想を下回ると、反転した。2年債と 30年債の利回り格差は一時、過去最大近くに拡大。インフレ加速の リスクに対し、投資家が高い利回りを求めていることが示唆された。

CRTキャピタル・グループの国債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は「TBの動きは、短期債の発行が減るとの思惑で短期債 全般に買いが入っていることを示している」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、1カ月物TBの レートは一時、前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 低下の0.11%と、取引時間中としては昨年12月20日以降で最大の 下げとなった。ニューヨーク時間午後2時40分現在は0.13%で推 移している。3カ月物TBのレートは一時2bp低下と、12月29日 以来の大幅な下げ。午後2時40分現在は0.14%となっている。

2年債と30年債の利回り格差は一時4.016ポイントに拡大。そ の後は3.977%となった。今月20日には4.018ポイントとなり、 イールドカーブ(利回り曲線)はブルームバーグの記録が始まった 1977年以降で最もスティープ化した。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。世界的な景気回復への期待から 逃避先としての金投資が振るわず、ほぼ4カ月ぶりの安値に沈んだ。

米国株式市場ではダウ工業株30種平均が前日に続いて1万 2000ドル台に乗せる場面があった。金連動型上場投資信託(ETF) の金保有量は26日まで3日連続で減少し、昨年8月以来の最低とな った。金は月初来で7.1%下落。昨年は通年で30%上げていた。

プロスペクター・アセット・マネジメント(イリノイ州エバンス トン)のレオナード・カプラン社長は、「金投資の花は見ごろを過ぎ た」と語る。「これまで金を買いたかった投資家はすでに皆、買いを 入れてしまった。今ではこの価格での買い手は見当たらない」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は、前日比で14.70ドル(1.1%)安の1オンス=

1319.80ドルで終了した。通常取引終了後の電子取引では一時 1311ドルまで下げて、昨年10月1日以来の安値を付けた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。8週間ぶり安値に沈んだ。失 業保険申請件数が予想を上回る増加となり、景気回復のペース停滞へ の懸念が高まった。

米労働省が発表した22日に終わった1週間の新規失業保険申請 件数(季節調整済み)は前週から5万1000件増加して45万4000 件。米商務省が発表した12月の製造業耐久財受注は前月比で2.5% 減少。石油輸出国機構(OPEC)のバドリ事務局長は26日、現在 の価格は「心地よい領域」に入っていると述べた。

ショーク・グループ(ペンシルベニア州ビラノバ)のスティーブ ン・ショーク社長は、「地合いが崩れた」と指摘。「きょう出た経済 統計は目も当てられない数字だった。先週から弱気材料が相次いでい る」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比1.69ドル(1.94%)安の1バレル=85.64ドルで終了。終値 としては昨年11月30日以来の安値。過去1年では16%値上がりし ている。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor:Mariko Rakuyama 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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