米国債:TBレート低下-財務省が借り入れ縮小

米国債市場では1カ月および3 カ月物の財務省短期証券(TB)のレートが1カ月で最大の下げとな った。政府債務が法定上限に近づく中で、財務省が連邦準備制度理事 会(FRB)を支援する借り入れプログラムを縮小すると発表したこ とが背景にある。

この日の7年債入札(発行額290億ドル)で最高落札利回りが 市場予想を下回ったことに反応し、米国債相場は上昇。2年債と30 年債の利回り格差は一時、過去最大近くに拡大。インフレ加速のリス クに対し、投資家が高い利回りを求めていることが示唆された。

ジェフリーズ・グループのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、 ジョン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は「財務省の動きを受け、 TBに買いが入っている。短期債の発行が幾分減ることになるからだ」 と分析。「イールドカーブのスティープ化がなおも見られる。しばら くはこのスティープ化した状態が続くだろう。インフレ懸念が台頭し 始めたことから、投資家は長期債を避け短期債を選好している」と述 べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、1カ月物TBの レートは一時、前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 低下の0.11%と、取引時間中としては昨年12月20日以降で最大 の下げとなった。ニューヨーク時間午後5時5分現在は0.13%で推 移している。3カ月物TBのレートは一時2bp低下し、0.14%。 下げ幅は12月29日以来で最大となった。

2年債と30年債の利回り格差は一時4.016ポイントに拡大。 その後は3.991%となった。今月20日には4.018ポイントとな り、イールドカーブ(利回り曲線)はブルームバーグの記録が始まっ た1977年以降で最もスティープ化した。昨年8月の時点では

2.995ポイントだった。

7年債入札

7年債入札では、最高落札利回りは2.744%と、入札直前の市 場予想の2.774%を下回った。投資家の需要を測る指標の応札倍率 は2.85倍。過去10回の入札の平均は2.87倍だった。

ジェフリーズ・グループの政府債エコノミスト、トーマス・サイ モンズ氏は「需要の多くはFRBが関係している。供給の多くを吸収 しているからだ」と説明した。

FRBの買い入れ

ニューヨーク連銀はこの日、償還期限2012年11月から13年 7月までの米国債58億ドルを購入した。購入額は保有者が差し出し た総額の17.3%。過去10回の買い入れの平均は34%となってい る。

この日の7年債入札では、間接入札の落札全体に占める比率は

52.1%。前回12月29日の入札では64.2%、過去10回の入札 の平均は50.9%。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接 入札者の比率は5.7%だった。12月の入札では4.6%、過去10回 の平均は9.1%。

財務省のミラー財務次官補(金融市場担当)は「債務管理政策を 進める上で弾力性を保持するため」、FRBを支援する借り入れプロ グラムを従来の2000億ドルから50億ドルに縮小することを明らか にした。

30年債利回りは2bp低下し4.57%。一時は4bp上昇の

4.63%を付ける場面もあった。2年債利回りは5bp低下し

0.59%。一時2bp上げて0.65%を付けた。既発7年債利回りは 3bp低下し2.71%。一時は2.80%まで上げた。

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