12月の輸出額は前年比13%増、2カ月連続で伸び率拡大

昨年12月の日本の輸出額は前年同 月比で13カ月連続増加した。伸び率も2カ月連続で拡大し2桁台を回 復。中国向けの輸出額が過去最大を記録したほか、米国向けも大幅に 伸びるなど、これまで世界経済の減速や円高を背景に鈍化してきた輸 出に下げ止まり感が強まってきた。一方で、原材料価格の上昇を受け て輸入額の伸びも大きかった。

財務省が27日発表した12月の貿易統計速報(通関ベース)によ ると、輸出額は前年同月比13.0%増の6兆1128億円、輸入額は同

10.6%増の5兆3851億円だった。この結果、貿易黒字額(原数値)は

34.1%増の7277億円と2カ月ぶりに増加した。エコノミスト調査の予 測中央値は輸出額が同9.3%増、輸入額が同12.0%増。貿易収支は4650 億円の黒字だった。

バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは 21日付のリポートで、「円高や世界的な景気減速の影響を受ける形で 10-12月期の輸出は減少する」としながらも、「アジア向け輸出を抑 制していたIT(情報技術)関連財の出荷在庫バランスは主要輸出先 の台湾や韓国で改善し始めている」ことから、2011年度前半には再加 速する可能性が高いとみている。

政府が21日公表した1月の月例経済報告では「輸出は緩やかに減 少している」としながらも、先行きについて「当面は半導体需要の弱 さなどから弱めの動きが見込まれるが、世界景気の緩やかな回復を背 景に、再び持ち直していくことが期待される」としている。野田佳彦 財務相は26日、「輸送機械の生産など明るい兆しもみられる」と述べ、 先行きに期待を示した。

自動車輸出が好調

輸出入の主要品目をみると、輸出では米国向けやロシア向けの 自動車が前年同月比15.2%増、米国、中国、タイ向け金属加工機械な どが同77.1%増だった。輸入ではオーストラリア、ブラジル、南アフ リカからの鉄鉱石が同102.8%増、オーストラリアやインドネシアか らの石炭が同42.5%増などと高い伸びを示した。

地域別では、アジア向けの輸出額は前年同月比14.8%増の3兆 4779億円となり、伸び率は3カ月連続で拡大。このうち、中国向けは 同20.1%増の1兆2858億円と、これまで過去最高だった08年7月(1 兆2826億円)を上回った。

米国向けの輸出額も自動車を中心に前年同月比16.5%増となり、 伸び率は3カ月ぶりに拡大。建設用・鉱山用機械も同318.7%増と好 調だった。一方で、対欧州連合(EU)向けも同9.7%増と2カ月連 続で増加した。

12月の輸出額(季調済)は前月比5.7%増の5兆9190億円、輸入 額(同)は前月比3.0%増の5兆2117億円だった。

主要地域別の貿易黒字額をみると、対米は前年同月比40.6%増の 4978億円、対EUは同40.7%増の2202億円、対アジアは同13.4%増 の1兆579億円。アジアのうち対中国は922億円と2カ月ぶりの黒字 だった。

中国が2年連続で最大の貿易相手国に

また、併せて発表された10年1-12月では、輸出総額は自動車 や同関連部品が回復し、前年比24.4%増の67兆4059億円と3年ぶり に増加。中でもアジア向けの輸出額は同29%増の37兆8352億円と過 去最高の伸び率だった。このうち中国向けは同27.9%増の13兆873 億円と過去最高額を記録し、米国向けの10兆3852億円を上回り、2 年連続で最大の貿易相手国となった。一方、輸入総額は同17.7%増 の60兆6357億円と2年ぶりに増加した。

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