FOMC:当局は成長の持続を注視-市場関係者のコメント

米連邦準備制度理事会(FRB) は26日の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に声明を発表し、 6月にかけて6000億ドル(約49億円)の国債を購入する方針を維 持した。金融当局は景気回復が加速している兆候が表れているとしな がら、高い失業率の引き下げを目指した金融緩和措置を縮小させるに は不十分だとの認識を示した。

これについての市場関係者のコメントは以下の通り。

◎モーガン・キーガンの経済コンサルタント、ドナルド・ラタジュザ ック氏:

「米経済は回復モードにあるようで、非常に脆弱(ぜいじゃく) な状態ではない」

「FRBはこの成長が持続するかどうかを注意深く見守っていく だろう」

「基本的には、当局は2つの分野が依然弱いと認識している。住 宅分野は今、底入れを模索しているところだ。州・地方政府はまだ人 員整理を進めている。このため当局は政策を変更する前に米経済が全 体的にもう少し強くなるのを見極めたいのだろう」

「次回会合では『量的緩和を本当に継続する必要があるのか』と いうことになろう」

「それについて十分な賛成票が集まるのは疑いない。私の推測で は、その会合で多少の反対者が出てくると思う。その後は『6月の後 にどう行動するのか?金利を据え置きながら資産購入については何も しないのか?利上げを検討し始めるのか』というより長期的な問題に なる」

「私は年内の金利変更はないと考えている。金利変更は来年1月 だと思う」

FOMCの投票権を今年持ち回り制で有する4人の地区連銀総裁 は「時間をかけ、他のメンバーとどう対応していくかを考えていくだ ろう」

「米経済が現在の進路を取り続けた場合に、今後数回の会合で反 対意見が出なければ驚きだろう」

◎ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのチーフエコノミスト、ジ ョン・シルビア氏:

「FRBは政策を維持している。量的緩和第2弾(QE2)をや り終えた上で、米経済の動向を見極めるだろう。QE3は行われない だろう」

「私は米経済がどれだけ改善したかについて詳述されると考えて いた。景気回復がどれほど持続可能で広範囲にわたるのかに関しては、 当局は注意深くならざるを得ない。当局のペースは失業率を実際に低 下させることにはつながっておらず、当局はその点を懸念している」

◎メシロウ・ファイナンシャルのチーフエコノミスト、ダイアン・ス ウォンク氏:

「FRBの独立性を抑制しようとする議会の姿勢はFRB内の結 束をもたらすものだ」

バーナンキFRB議長は「少なくとも今のところ、声明に関して 明らかに統率力を取り戻した」

「議長は、政策変更を正当化するには、現状から大幅な改善が必 要になることを極めて明確にした。今のところ、強い抵抗は受けてい ない」

「FRBは米国のインフレと、商品価格がインフレ誘発に大きな 役割を果たす新興国や欧州のインフレを区別しようとしている。米国 のコア・インフレの減速が示唆しているのは、商品価格の上昇がイン フレよりも需要にとって脅威であることだ。消費者が依然直面してい る制約を考慮すれば特にそうだ」

量的緩和第3弾に関しては「全て経済成長の進路に左右される。 量的緩和策の終了時に株価がどうなるのか、かなり懸念されている。 当局はこの点を注視していくだろう」

◎ミラー・タバクのチーフ経済ストラテジスト、ダン・グリーンハウ ス氏:

「緩和政策の早期解除に関して市場に存在する懸念は何であれ、 さらに払拭(ふっしょく)されるはずだ」

「インフレとスラック(たるみ)の観点からは、コア物価が大き く動くと心配せずに景気回復を支援するかなりの余地がある」

◎三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー 氏:

「金融当局の政策は若干足並みが乱れており、景気拡大とやや相 反するように見える」

「現時点で米経済に下振れリスクはほとんどなく、金融当局の予 想を超えるペースで今後数カ月、失業率の低下が示されると私は見て いる」

◎ジェフリーズの主任金融エコノミスト、ウォード・マッカーシー 氏:

声明は極めて緩和的といえる内容のものだった。昨年12月時点 との最も大きな違いは政策決定で反対に回るメンバーがいなかったこ とだ。フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁はそのうち反対に回り たいところだろうが、この日は「今後、年内に異論を唱えるのに備え て」反対しなかったのかもしれない。

「昨年12月14日の声明では、FOMCは判断の基本変数として 失業に重きを置いていたように思うが、今回の声明では労働市場全般 の状況へとその範囲を広げた」

「昨年12月の声明を見てみると、失業率が全てを決定している とさえ言えるだろう。金融当局は具体的にその範囲を広げ、失業率の 低下と非農業部門の雇用者数の伸び加速、さらに期待されるその他の 労働市場関連の指標の改善にまで拡大した」

「金融当局はまた、インフレについて全体とコアの部分の隔たり については承知しているが、政策決定の上で基としているのはコアの 部分だとの姿勢を引き続き示した」

「金融当局が量的緩和第2弾(QE2)を途中で打ち切るとは思 わない。不変ということではないが、それにほぼ近い。債券の購入を 通じ金融当局が市場を引き続き支えているという考えによって、金融 市場のセンチメントが良好であることを当局は願っている。当局は不 透明感の払拭(ふっしょく)を目指している」

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