田辺三菱薬:子会社が注射剤を品質試験せず出荷、自主回収

中堅製薬メーカーの田辺三菱製薬は 26日、医療機関向けの注射剤など3製品6品目の一部について約200万 本自主回収すると発表した。同社子会社「田辺三菱製薬工場」が一部品 質試験を行わないまま出荷していたことが判明したため。

土屋裕弘社長は記者会見で、「患者、医療関係者をはじめとして、 多くの関係者にご迷惑をおかけしたことをおわびする」と語った。

また常務執行役員 信頼性保証本部長の永繁晶二氏は「社内調査、 社外弁護士の検証の結果、一部の試験を実施していないことが判明し た」と述べ、原因究明と是正措置を適切に行い、グループを挙げて再発 防止に向けた取り組みを行っていくとしている。同社は、有識者による 危機管理委員会を26日に発足した。

自主回収の対象になった注射剤を生産する田辺三菱製薬工場の田中 崇嗣社長は「注射器の本数で約200万本回収される」見込みと語った。

不適切試験が判明したのは、子会社の足利工場で製造している医 療機関向け注射剤「リプル注5μg、10μg」、「リメタゾン静注2.5mg」、 「パズクロス注300、同500、皮内反応用セット」の3製品6品目。回 収対象の製品は2008年5月から10年9月まで出荷していた。これまで に健康被害の報告はないという。

田辺三菱薬によると、回収対象の3製品合計の年間売上高は約100 億円で、業績への影響については「算出するに至っていない」(経営企 画部長 子林孝司氏)としている。また、回収製品は現在も継続生産され ているため、安定供給に問題はないという。

同社の製品自主回収は、09年3月に連結子会社の「バイファ」が、 遺伝子組換え人血清アルブミン製剤について、試験データの差し替えが あったとして回収を行って以来、過去2年間で2度目となる。

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