ダボス会議が映すパワーシフト-新興国の企業首脳参加者、過去最高に

世界経済のパワーバランスがシ フトしている。今年のダボス会議、つまり世界経済フォーラム(W EF)年次総会がその証しだ。スイスのリゾート地で開かれる世界 のビジネスエリートたちのこの会議へは、新興市場から過去最高数 の企業首脳が参加する。

ブラジルとロシア、インド、中国のいわゆるBRICsを中心 に新興市場からは約365人の企業首脳が今週のダボス会議に出席す る予定だ。国際通貨基金(IMF)は、こうした新興国が世界のリ セッション(景気後退)脱却に寄与し、今年も成長をけん引すると 予想。2011年の経済成長率は新興市場が6.5%と、先進国の2.6% の倍以上になるとしている。

野村ホールディングス(HD)のグローバル投資銀行業共同責 任者、ウィリアム・ベレカー氏(ロンドン在勤)、「経済力と影響力 がシフトし始めたことの反映だ」と話す。

ブルームバーグのデータによれば、BRICsが関与した買収 案件は昨年ほぼ80%増と、世界全体の2兆2300億ドル(約183兆 円)の22%を占めるまでになった。この割合は過去最高だ。

BRICsと欧米の企業間の取引は今後増えていく。中国やイ ンドなどの国々が成長を続ける国内経済を支えるため天然資源の確 保を目指す一方で、米シスコシステムズや米プロクター・アンド・ ギャンブル(P&G)、米ゼネラル・エレクトリック、仏ビベンディ といった欧米企業がこうした成長市場を狙っているためだ。

人材派遣で世界2位の米マンパワーのジェフリー・ジョーレス 最高経営責任者(CEO)は、「大きな転換点に差し掛かかりつつあ る。新興市場は景気下降からいち早く脱し、欧米市場はその利益を 新興市場に大きく頼っているのが現状だ」と指摘する。

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