日銀月報:改善テンポ鈍化から徐々に脱し緩やか回復基調へ

日本銀行は26日午後、1月の金融 経済月報を公表し、景気は「緩やかに回復しつつあるものの、改善の 動きに一服感がみられる」として、前月から情勢判断を据え置いた。 先行きについては「景気改善テンポの鈍化した状況から徐々に脱し、 緩やかな回復経路に復していく」として、改善テンポの鈍化した状況 がしばらく続くとした前月から若干判断を引き上げた。

白川方明総裁は25日の会見で「1-3月と確定的に言うのは難し いが、早晩、景気テンポの鈍化した状況から徐々に脱し、緩やかな回 復基調に復帰していく蓋然(がいぜん)性が高い」と言明。デフレ脱 却に至る展望が開けているとの見方を示した。

金融経済月報は輸出について「やや弱め」として前月の「横ばい 圏内」から下方修正したが、先行きについては「海外経済の改善を背 景に、再び緩やかに増加していくとみられる」として、前月の「当面 横ばい圏内の動きとなった後」を削除して上方修正した。

住宅投資も「持ち直しに転じつつある」として、前月の「下げ止 まっている」から上方修正した。設備投資は「持ち直しつつある」、雇 用・所得環境は「引き続き厳しい状況にあるものの、その程度は幾分 和らいでいる」、個人消費は「一部の財に駆け込み需要の反動がみられ る」、公共投資は「減少している」、生産は「やや減少している」とし て、いずれも前月の判断を据え置いた。

企業物価の上昇は「緩やか」を削除

生産の先行きは「緩やかな増加基調に転じていく」として、前月 の「一時的に弱めの動きとなった後」を削除して上方修正した。個人 消費は「駆け込み需要の反動が薄まるにつれ再び持ち直していく」、 設備投資は「企業収益が改善基調にある下で徐々に持ち直しの動きが はっきりしていく」ものの、「設備過剰感が残ることなどから、そのペ ースは緩やかなものにとどまる可能性が高い」との判断を維持した。

物価の先行きは、国内企業物価(3カ月前比)について「国際商 品市況の動きを反映して、当面、上昇基調で推移する」として、前月 から「緩やかな」を削除して上方修正した。消費者物価(除く生鮮食 品)の前年比は「マクロ的な需給バランスが徐々に改善することなど から、基調的にみれば下落幅が縮小していく」との判断を維持した。

金融環境については「引き続き緩和の動きが強まっている」と指 摘した。「企業の調達コストは低下傾向が続いている。実体経済活動や 物価との関係でみると、低金利の緩和効果はなお減殺されている面が あるが、企業収益との対比では、その効果は強まりつつある」との判 断も維持した。

CP・社債市場は上方修正

企業からみた金融機関の貸出態度は「改善が続いている」と指摘。 コマーシャルペーパー(CP)・社債市場は「社債の発行体の裾野が広 がるなど、発行環境は一段と良好になっている」として、前月の「良 好な発行環境が続いている」から上方修正した。

さらに、「企業の運転資金需要、設備資金需要とも後退しているほ か、一部にこれまで積み上げてきた手元資金取り崩しの動きもみられ ている」、銀行貸出は「減少している」、社債の残高は「前年を上回っ ている」との判断は据え置き。CPの残高は「減少幅が縮小傾向にあ る」と指摘。企業の資金繰りは「総じてみれば改善している」との判 断は据え置いた。

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