味の素株昨年4月来高値、原料高が業績恩恵と野村証格上げ

食品大手の味の素株が一時、前日 比1.6%高の919円と3連騰。昨年4月2日(935円)以来、約9カ月 半ぶりの高値を付けた。原料市況の上昇による業績拡大の可能性があ るとし、野村証券では25日に投資判断を「1(買い)」に引き上げて おり、収益と株価の先行きに楽観的な見方が広がった。

野村証券の山口慶子アナリストは25日付のリポートで、予想を上 回るリジンの値上げなどを指摘、味の素株の投資判断を従来の「2(中 立)」から「1(買い)」に、目標株価を850円から1100円に上げた。 同証では、世界的な天候不順による穀物需給のひっ迫などによる主原 料のコーン、タピオカ市況の上昇が同社の飼料用アミノ酸など主力事 業の収益性を短期的に大きく下げるリスクを懸念していたが、原料市 況が予想通り上昇する一方、予想以上の価格転嫁が進んでいるという。

特に同社最大の収益変動要因であるリジン市況は、「中国の規制強 化が追い風となり、製品価格の値上げが進む」と山口氏は予想。中国 では、トウモロコシの輸入拡大による構造的な市況上昇圧力を背景に、 同社の主力製品の飼料用アミノ酸などトウモロコシを原料とする製品 の増産規制を継続する見通し。その結果、競合他社による増産の動き もなく、中国の規制厳格化で投資が不十分なため、設備を閉鎖するメ ーカーが相次いでいるという。

「大手の飼料用アミノ酸メーカーは、コストアップを製品価格に 転嫁することがいつになく容易になっており、マージン拡大が業績に 寄与する状況にある」と同氏。野村証では、2011年3月期の連結営業 利益予想を従来の665億円から700億円に、12年3月期を690億円か ら770億円に増額修正。会社側は、今期予想値を660億円としている。

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