日本株3日ぶり反落、商品安受け資源売り-金融や医薬品も

日本株相場は3営業日ぶりに反落。 原油や金、銅など海外商品相場の下落傾向を受け、在庫評価益の減少 観測などから鉱業や石油・石炭製品、卸売など資源関連株が下げた。 上昇相場をけん引してきた銀行や証券など金融株も安い。敗血症治療 薬の承認申請を見送ったエーザイを中心に、医薬品株も売られた。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎投資戦略部長は、「国内企業の 決算発表の本格化を控え、上昇相場でもうかった投資家がひとまず利 益を確定している」と指摘。ただ、市況安を受けたきょうの資源関連 銘柄の下げに関しては、「相場のトレンドを変えるほどの悪材料ではな い。先進国は余剰資金があふれている」との認識を示していた。

TOPIXの終値は前日比6.64ポイント(0.7%)安の922.64。 日経平均株価は同62円52銭(0.6%)安の1万401円90銭。東証1 部33業種は27業種が下落、6業種が上昇。

前週後半の大幅安から今週は戻りを試していたが、きょうは終日 売り優勢の展開。前週後半の下落分を埋め切れず、日経平均は日経225 オプション1月限の特別清算値(SQ)1万470円に頭を押さえられ た格好だ。世界的な景気改善への期待はあるが、新興国の利上げ懸念 を背景に、投資資金は変調の兆しを見せており、海外商品相場は下落 基調。高値圏にある日本株にとっては、決算を控えて関連銘柄の売り を出しやすいタイミングとなった。

マネー変調の兆しか

米英の一部経済統計の低調、インドの利上げなどを受けた需要期 待の後退などから、25日のニューヨーク原油先物は前日比1.9%安の 1バレル=86.19ドルと続落し、終値で昨年11月30日以来の安値。 金先物は一時、昨年10月以来の安値となる1オンス=1321.90ドルま で下げ、銅先物も同2.8%安の1ポンド=4.226ドルと中心限月で昨年 11月以来の大幅安となった。

ブルームバーグ・データによると、日本株の上昇相場が始まった 11月2日から前日までの東証1部33業種の上昇率は、1位証券(28% 高)、2位その他金融(27%)、3位鉱業(25%)、4位石油・石炭(24%)、 5位銀行(23%)で、同期間のTOPIXの上昇率は16%。きょうは こうした業種群の下げが目立ち、東証1部33業種の下落率上位は鉱業 や卸売、また下落率1位は資源運搬と密接な海運株。T&Dアセット マネジメントの天野尚一運用統括部長は、「長い目で見た日本株に対す る強気期待を背景に上昇してきたため、この辺りで利益確定の売りが 出てもおかしくはない」と話した。

東証1部の騰落銘柄状況は、値下がり1076と、値上がりの452 を大きく上回った。売買代金は1兆2334億円と、前日の1兆4614億 円から16%減少。

エーザイ急落で売買代金1位、マルニチH堅調

個別では、重症敗血症治療剤の第3相臨床試験の予備的解析結果 を受け、予定していた米国、欧州、日本の各当局に対する承認申請を 11 年3月末まで実施しないと前日発表したエーザイが急落。アナリス トの格下げが相次ぎ、東証1部の売買代金1位だった。競争激化など で主力の液晶パネル製造装置が停滞し、10年4-12月の連結営業損益 は17億円の赤字となった芝浦メカトロニクスが3日ぶりに大幅反落。

また、国内外のエアコンの販売は拡大しているが、11年3月期業 績予想の増額修正を見送った富士通ゼネラル、11年3月期の業績計画 がアナリスト予想を下回ったKOAはいずれも3日ぶりに下げた。

半面、上昇業種はゴム製品や水産・農林、空運など。水産物の販 売価格上昇などで、4-12月の連結営業利益は前年同期比約5割増だ ったもよう、と26日付の日本経済新聞朝刊が報じたマルハニチロホー ルディングスが大幅続伸。車両用電池が伸長、携帯電話基地局向けの 産業用電池なども好調で、10年4-12月の連結営業利益は前年同期比 39%増だった新神戸電機が3連騰。鉄道ホームドアの設置観測が広が り、京三製作所は急伸した。

新興市場はまちまち、東映アニメ急騰

国内新興市場は高安まちまち。ジャスダック指数は同0.7%高の

54.39と3日続伸する一方、東証マザーズ指数は前日比0.2%安の

459.01と3日ぶりに下げた。

11年3月期の利益予想を増額した東映アニメーションが急騰。主 力のアフィリエイト・プログラム(成果報酬型広告)が順調な上、コ スト削減効果で業績予想を上方修正したバリューコマースも買われた。 マカオのカジノホテルに直営施設を開設するアドアーズも大幅高。シ ーズン到来を控えた花粉症関連銘柄の一角として、ケンコーコムはス トップ高。半面、民事再生法手続開始の申立てを行い、受理された中 小企業信用機構がストップ安。日本マニュファクチャリングサービス、 フルスピード、プロパストなどが下げた。

--取材協力:久保山典枝 Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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