債券は反発、米国債上昇や株安で先物買い優勢-年限長期化の買いも

債券相場は反発。前日の米国債相 場が上昇したことや国内株価反落を手掛かりに先物市場で買い優勢の 展開となった。また、月末接近に伴って20年や30年債には保有債券 の年限を長期化する投資家の買い需要が膨らんだもよう。

三井住友海上きらめき生命保険経理財務部の堀川真一部長は、日 中取引では相変わらず取引手控えが続いたとしながらも、米債上昇や 株価反落を受けて先物に買い戻しが入ったほか、月末の年限長期化を 狙った超長期債買いが相場全体を支えていたとも話した。

東京先物市場の中心限月の3月物は前日比26銭高い139円65銭 で始まり、直後にこの日の高値139円67銭を付けた。株価反落もあっ てその後も139円60銭付近で底堅く推移したが、午後に入ると一時は 139円49銭まで上昇幅を縮小。しかし取引終盤にかけて再び持ち直し ており、結局は22銭高の139円61銭で終了した。

先物3月物は週初に139円86銭を付けた後にじり安となったが、 米国債相場の上昇がこの日の買い材料となった。三菱UFJモルガ ン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジストは、米連邦公開市 場委員会(FOMC)のイベント待ちのタイミングにあたり、現物市 場は相変わらず動意薄だったとしながらも、「米債高を手掛かりにきの うまで続落していた先物には買い戻しが膨らんだ」と言う。

25日の米国債市場では、オバマ大統領が過去最大規模の財政赤字 の削減策として、非国防裁量予算の5年間凍結を提案するとの観測が 広がったことが買い材料となり、米10年債利回りは7ベーシスポイン ト(bp)低い3.33%付近で引けた。

先物売りが膨らむ場面も

一方、午後に入って日経平均株価が下げ幅を縮めると、債券先物 売りが膨らむ場面もあった。日興コーディアル証券の野地慎シニア債 券ストラテジストは、米国株市場では景気や企業業績の回復期待から なお先高観測が強いと言い、「国内市場でも株価が調整すると株式先物 買い・債券先物売りといった裁定取引が入りやすい」と話した。

先物3月物は17日に140円の大台を割り込み、その後は139円台 半ばを中心としたもみ合いが続いている。東京時間の27日未明にはF OMCの結果公表を控えていることもあって、この日の日中取引でも 方向感の定まらないレンジ相場が継続した。

10年債利回りは一時1.225%

現物市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回り は、25日終値より0.5bp低い1.24%で開始。その後は1.235-1.24% での小動きが続いたが、2時半過ぎ以降に買いが膨らむと2bp低下の

1.225%を付けた。午後3時10分過ぎからは1.235%で取引されてい る。

1月の国債入札をおおむね順調に通過したことから、市場では金 利上昇時の投資家の需要は旺盛とみられる上、この日は25日の米債上 昇といった追い風もあってやや買いが優勢だった。

ただ、31日発表の昨年12月の鉱工業生産指数が強めの予想とな っているほか、2月1日には10年利付国債の入札実施も控えている。 三井住友海上きらめき生命の堀川氏は、米国株相場が高値圏で波乱含 みの展開になるような材料が出なければ、来週前半にかけて金利が上 昇するリスクもあると指摘。312回債利回りは今週に入ってじり高の 展開となり、25日午後には株高などもあって1.25%まで上昇した。

現物市場では総じて取引が控えられる中、午後には超長期債相場 が堅調に推移した。日興コーディアル証の野地氏は、月末接近に伴っ て保有債券の年限長期化する需要が入っており、FOMC前で市場全 体が薄商いとなる中、超長期ゾーンは相対的にしっかりの展開だった と言う。午後の取引で20年物の123回債利回りは3.5bp低い1.95%、 30年物の33回債は4.5bp低い2.105%を付けた。

あす2年債入札、利率0.2%に据え置きか

財務省はあす2年利付国債(2月発行)の価格競争入札を実施す る。昨年12月に入札された300回債はこの日に0.195%で取引されて いることから、新発2年債の表面利率(クーポン)は3カ月連続で

0.2%となる見通し。発行予定額は2兆6000億円程度。

三菱UFJモルガン・スタンレー証の稲留氏は、2年債は中長期 ゾーン対比での相対価値は割高だが、足元の0.2%付近の金利水準自 体は悪くないと指摘。緩和的な金融環境の継続期待が強い中、運用資 金を消化するニーズが旺盛なことから波乱のない入札結果を予想して いる。

新発2年債利回りは昨年12月半ばに0.235%まで上昇して、2009 年11月27日以来の高い水準を付けたが、今年初めにかけて一時は

0.165%まで水準を下げた。しかし、1月半ば以降は再びじり高に推移 して25日には0.20%を付ける場面もあった。

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