米国株:引けにかけて下げ埋める、一般教書演説を楽観

米株式相場は取引終盤で下げを

埋めた。S&P500種株価指数はこれで3営業日続伸。オバマ米大

統領が経済刺激に向けた計画を発表するとの観測が背景。

アナリスト予想を上回る決算を発表したベライゾン・コミュニケ ーションズとトラベラーズが上昇。米最大の二輪車メーカー、ハーレ

ー・ダビッドソンは3カ月ぶりの大幅高。同社の10年10-12月

(第4四半期)決算は赤字幅が縮小したほか、傘下の金融サービス部

門では黒字を計上した。一方、アメリカン・エキスプレス(アメック

ス)とジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は決算が投資家の

失望を誘い下落。両銘柄を中心に相場は日中下げていた。

S&P500種株価指数は前日比0.1%未満上昇の1291.18。

一時は0.8%下げる場面もあった。ダウ工業株30種平均は3.33

ドル(0.1%未満)下落の11977.19ドル。一時記録した82ドル

安の大半を埋めた。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのシニア投資ストラテ

ジスト、アラン・ゲイル氏は「市場参加者は相場を押し下げようと試

みたが、強気派がそれを許さなかった」と指摘。「株式相場の基調は

上昇だ。一般教書演説に対して一定の期待も広がった。一部の投資家

はこのような日にショート(売り持ち)を建てることを望まなかった」

と述べた。

企業決算

S&P500種は2009年3月に付けた12年ぶり安値から最大

91%上昇。政府の刺激策や企業利益が市場予想を上回ったことが背

景。アナリスト予想によれば、同株価指数構成銘柄の利益は2010

年に30%増と、伸び率は1995年以来の最大となった。今年は

15%増が見込まれている。

米株式相場は午後の取引で下げを埋め始めた。米調査・資産運用

会社ビリニー・アソシエーツの創設者ラズロー・ビリニー氏がS&P

500種は2013年までに2854に上昇するとの自身の予想を再度示

したことがきっかけとなった。

ビリニー氏はこの日の米経済専門局CNBCとのインタビューで、 「09年3月にみられた今回の上昇局面の力強い始まりを考慮すれば、 これは長期の強気相場だと確信する」と発言。同氏は、S&P500

種が09年3月の安値676.53から322%上昇するとの、今月に初

めて示した予想を繰り返した。

市場ではオバマ大統領の一般教書演説を待ち受ける姿勢もみられ た。同演説では、財政赤字の削減や失業率の低下、米国の競争力強化 に焦点が絞られる見通し。

「警戒心」

ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式トレーディングマネジ

ングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は、「市場の回復力や過

去数週間に急速な下落がなかったことを考慮すれば、市場参加者は一

般教書演説を前にショートを建てることに警戒心を抱いた」と述べた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、10日以降に決算を

発表したS&P500種銘柄のうち、売上高がアナリスト予想を上回

ったのは76%。1株当たり利益が予想を上回ったのは88社中、

72%だった。デービッド・ビアンコ氏率いるBOAのストラテジス

トによれば、売上高で予想を上回る企業数が、利益で予想を上回る企

業数よりも多くなるのは、09年に業績の持ち直しが始まって以降初

めて。

ベライゾンやトラベラーズが高い

ベライゾン・コミュニケーションズは1.6%高。米電話会社2

位の同社は、今年の売上高の伸びがアナリスト予想を上回るとの見通

しを示した。

トラベラーズは1.1%高と、ダウ30種平均では上昇率で上位

に付けた。同社の昨年10-12月(第4四半期)決算は、利益が前

年同期比30%減少した。一部投資結果を除いた営業利益は1株当た

り1.89ドルと、アナリスト予想平均の1.66ドルを上回った。

ハーレー・ダビッドソンは8.1%高。同社の昨年10-12月

(第4四半期)決算は、赤字幅が4680万ドルに縮小した。金融サ

ービス部門での黒字計上が寄与した。

アメックスは2.2%、J&Jは1.8%いずれも値下がり。

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