日本株続伸、日米業績期待で輸出や金融中心に全業種が上昇

日本株相場は続伸した。日米の企 業業績に対する期待感から電機や輸送用機器、機械、ゴム製品など輸出 関連株が上昇。銀行や保険、証券など金融株、鉱業や卸売など資源関連 株まで幅広く買われ、東証1部33業種はすべて高い。

TOPIXの終値は前日比12.10ポイント(1.3%)高の929.28。 日経平均株価は同119円31銭(1.2%)高の1万464円42銭。

ユナイテッド投信投資顧問の井上淳最高投資責任者(CIO)は、 中国を中心に新興国のインフレ懸念が高まる一方、米国など先進国の景 況感は予想以上に回復しており、「新興国から先進国にマーケットのけ ん引役は交代しつつある」との見方を示唆。「設備投資動向などから、 米国などは長期の経済成長トレンドに入った、とマーケットは見ている ようだ」と話していた。

日本株は小高く始まった後、徐々に上げ幅を拡大し、日経平均は午 後の取引で一時135円高まであった。前週末の大幅安で下回った投資家 の短・中期的な売買コストである25日移動平均線(24日時点で1万 398円)を3日ぶりに回復、一時は崩れたと見られた上昇トレンドが戻 りつつある。東証1部の値上がり銘柄数は1386と、値下がりの187を 大きく上回り、売買代金は1兆4614億円と前日から11%増えた。

米業績好調が支援

足元の相場を支えているのが米国の企業業績だ。24日発表の米企 業の第4四半期(2010年10-12月)決算は、良好な内容が相次いだ。 米半導体メーカーのテキサス・インスツルメンツ(TI)やバイオテク ノロジー最大手の米アムジェン、米最大のクレジットカード会社のアメ リカン・エキスプレス、外食産業最大手のマクドナルドはいずれも増益 となった。同日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が08年6月以 来の高値を更新している。

米好決算を通じて米景気の先行きに対する楽観ムードが広がり、T OPIXの上昇寄与度上位には、電気機器や輸送用機器、機械、化学な ど輸出関連株が入った。

カブドットコム証券投資情報部の河合達憲チーフストラテジストに よると、「米S&P500種構成銘柄の第4四半期の市場予想値は32%営 業増益だったが、それを上回る勢い。円高などの要因で下期を慎重に見 ていた国内企業業績に対する期待感も高まっている」と言う。

国内では今週から大手企業の決算発表が本格化。期待感は高まって おり、日本経済新聞による好業績観測があった大日本スクリーン製造や 帝人、サンリオはいずれも大幅上昇。コスト削減などで利益予想を上方 修正したメルコホールディングスや大倉工業なども買われた。

あす26日は日立建機やSBIホールディングス、マネックスグル ープ、27日は任天堂、NEC、アドバンテスト、京セラ、キヤノン、 28日は新日鉄、JFEホールディングス、NTTドコモなどが決算を 発表する予定だ。

期待先行の兆候も

もっとも、午後の取引では信越化学工業が決算発表後にマイナス圏 に沈むなど、期待先行で買われている部分もあり、株価動向には注意が 必要だ。また、今週に入って日本株は続伸しているものの、前週後半の 2営業日で日経平均が2%以上下げた分を依然埋め切れてはいない。

明和証券の矢野正義シニア・マーケットアナリストは、「米ダウ平 均が高値更新し、売り込みにくい状況にある。国内も決算期待があり、 下値は限定的」と指摘しながらも、「決算発表が終わるまでは全体相場 の方向感は出にくいだろう」と見ている。

カブコム証高い、りそなは下落

材料の出た個別銘柄では、自社株買いを発表した図研やカブドット コム証券が上昇。中国地図情報大手の高徳ソフトと業務提携することが 分かった、とテレビ東京が報じた国際航業ホールディングスも急騰。

半面、計画中の普通株公募増資の発行価格を1株当たり440円と、 前日終値比6%安い水準で決定したりそなホールディングスは、銀行株 の中で逆行して下落。需給悪化があらためて嫌気されたほか、調達額が 目標に届かなかった点も懸念された。ひらまつ、丹青社、青山商事、ポ イントなどが値下がり率上位に入った。

国内の新興市場も上昇。ジャスダック指数は前日比0.7%高の

54.00、東証マザーズ指数は同2.2%高の459.90。個別では、開発中の 男性型脱毛症治療薬が前期第2相臨床試験を終えたアールテック・ウエ ノがストップ高(値幅制限いっぱいの上昇)。受注が予想を上回り10 年12月期の業績が従来計画を上回ったもようと発表したクロス・マー ケティングが反発した。半面、エイジア、フリービット、ディー・ディ ー・エスなどネット関連株の一角が下落した。

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