国内市況:株3日ぶり反発、長期金利1.235%に上昇-ユーロが反落

日本株相場は3営業日ぶりに反発。 米国企業の良好な業績発表が相次ぐ中、今週後半から本格化する国内 企業決算への期待などから輸送用機器を中心に輸出関連株が高い。東 証1部の売買代金上位では、アナリストの投資判断引き上げもあった ホンダの強さが目立った。鉱業や商社など資源一角、繊維株も上昇。

ただ、国内決算、25、26日には米国の金融政策動向を探る上で重 要な連邦公開市場委員会(FOMC)の開催などを控えており、TO PIX、日経平均株価が前週後半の2営業日で2%以上下げた割には、 きょうの戻りは鈍かった。東証1部33業種では、昨年11月以降の反 発局面で上昇の目立っていた銀行株は軟調。

TOPIXの終値は前週末比6.33ポイント(0.7%)高の917.18。 日経平均株価は同70円59銭(0.7%)高の1万345円11銭。

週明けの日本株は、TOPIXが一時マイナス圏に沈むなど反発 力の鈍さを印象付ける1日となった。前週末21日に中国の金融引き締 め懸念から日経平均は162円下げ、反動から買いが入りやすかったも のの、きょうは最大で73円高にとどまった。東証1部の売買代金は1 兆3126億円と、前週末の1兆9152億円から31%減少。相場の過熱感 は解消されつつあるが、国内企業の第3四半期決算発表の本格化が投 資家の様子見姿勢を強めさせた。

今週は24日にKDDI、25日に信越化学工業、26日に日立建機、 27日に任天堂、NEC、アドバンテスト、キヤノン、28日に富士通、 新日本製鉄、JFEホールディングスなど国内大手企業が決算発表を 予定している。

指数の反発力は鈍かったとはいえ、終値ベースで上昇を維持した 要因は輸出関連株の堅調さ。背景には、米国企業の好決算がある。ブ ルームバーグのデータによれば、S&P500種の構成企業で10日以降 に四半期決算を発表した57社のうち、42社で1株当たり利益がアナ リスト予想を上回っている。TOPIXの上昇寄与度上位には、輸送 用機器、電機、化学が入った。

一方、上値を抑えたのが当面の利益を確定する売り圧力で、TO PIXの下落寄与度1位は銀行指数。東証1部売買代金上位には三井 住友フィナンシャルグループなど3大金融グループ株が下げて並んだ。 直近安値を付けた昨年11月2日から前日までの銀行株指数の上昇率 は21%、同期間のTOPIXの13%を大きく上回っていた。

長期金利が一時1.235%に上昇

債券市場で長期金利は1.235%まで上昇した。朝方には米国債相 場の反発を受けて先物市場で買いが先行したが、国内株式相場が反発 し、午後に上げ幅を拡大させたことを受けて売りが優勢になった。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、前週末比1ベーシスポイント(bp)高い1.215%で始まった。 その後は徐々に水準を切り上げ、午後3時20分過ぎには3bp高い

1.235%と、20日以来の高水準を付けた。その後は1.23%で取引され ている。

国内株式相場は反発。米国企業の良好な業績発表が相次ぐ中、今 後本格化する国内決算への期待などから輸出関連株が高い。日経平均 株価は午後に上げ幅を拡大し、前週末比70円59銭高で取引を終えた。 日経平均は前週末に大幅続落し、昨年12月30日以来の安値を付けて おり、債券市場で買い材料となっていただけに反動が出た。

東京先物市場で中心限月3月物は反落。前週末比6銭高の139円 80銭で始まり、直後に12銭高の139円86銭まで上昇し、18日以来の 高値を付けた。しかし、その後は株高を受けて徐々に売りが優勢とな り、午後に入ると16銭安まで下落。結局は13銭安の139円61銭で引 けた。

こうした中、日本銀行は、昨年10月末に示した経済・物価情勢の 展望(展望リポート)の中間評価を行う。今回の決定会合について、 有力日銀ウオッチャー15人の全員が現状維持を予想している。

ユーロが2カ月ぶり高値から反落

東京外国為替市場ではユーロが対ドルで約2カ月ぶり高値をつけ た後、反落した。ドイツの企業景況感指数が過去最高となったことを 手掛かりにユーロ高が進んだ前週末の流れを引き継ぎ、朝方はユーロ 買いが先行。しかし、先週からほぼ一本調子でユーロ高が進んできた こともあり、その後はユーロを売ってドルを買い戻す動きが強まった。

ユーロ・ドルは朝方に1ユーロ=1.3647ドルと昨年11月22日以 来の水準までユーロ買い・ドル売りが進んだが、その後急速に伸び悩 み、一時は1.3581ドルまで値を切り下げた。午後4時4分現在は

1.3586ドル前後で推移している。

また、ドル・円相場は1ドル=82円台半ばからドルがじり高とな り、一時は82円83銭まで値を切り上げる場面が見られた。

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は、米紙ウォールストリ ート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、商品相場高が賃金 上昇につながっている兆候は見られないと指摘し、ECBがインフレ 率の一時的な高まりを見守る姿勢であることを示唆した。同総裁はま た、現在のECB政策金利は「適切」であり、必要となれば、ECB の非標準的な措置の変更とは無関係に動かすことができると述べた。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、シカゴマーカンタ イル取引所(CME)の国際通貨市場(IMM)では、今月18日時点 でユーロが約2カ月ぶりに買い越しとなった。

ユーロは対円でも早朝に一時、1ユーロ=112円71銭と同23日 以来のユーロ高値をつけたが、その後伸び悩み、一時は112円28銭ま で値を切り下げる場面が見られた。

アイルランドのレニハン財務相は24日、ダブリンで、緑の党や野 党の議員と予算案通過の日程について協議する。予算の成立は、国際 通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)による850億ユーロに上るア イルランド支援の条件の一つ。カウエン首相率いる共和党と連立を組 んでいた緑の党が23日に政権からの離脱を表明したことで、政府は混 乱に陥っている。

一方、今週米国で発表される経済指標では、2010年10-12月(第 4四半期)の成長率が加速したことが示される見込み。また、米連邦 準備制度理事会(FRB)はあすから2日間の日程で金融政策の運営 方針について討議する米連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、 米商務省が28日に発表する昨年第4四半期の国内総生産(GDP、速 報値、年率)は前期比3.5%増となり、7-9月(第3四半期)の同

2.6%増から伸びが加速するとみられている。また、第4四半期の個人 消費は前期比4%増と、06年10-12月(第4四半期)以来の高い伸 びとなる見通し。個人消費は米経済の約7割を占める。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)はFRBが今年最初のF OMCで、景気回復への信頼感が増す中で、経済予測を見直す予定だ と伝えた。同紙によると、26日に発表されるFOMC声明は経済に対 する慎重な楽観論を反映し、6000億ドルの国債購入を維持する内容と なる見通し。

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