世界経済スーパー成長サイクル幕開けも-ダボス会議で討議(Update1

(5段落目以降にエコノミストの発言などを追加して更新します)

【記者:Simon Kennedy】

1月24日(ブルームバーグ):「スーパーサイクル」といわれる 長期の成長サイクルは産業革命以降、わずか2回しか起きていないが、 世界はその3度目のサイクルに突入しつつあり、今後すべての国・地 域の成長を同時に押し上げ、債券利回りと商品価格を上昇させる可能 性がある。

成長の広がりと奥行きの深さについては、今週スイスのダボスで 開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の討議の焦点と なる見通し。会議には、ガイトナー米財務長官や著名投資家ジョー ジ・ソロス氏をはじめ、総勢2500人の政財界や学界の指導者が集う。 世界的な景気回復に裾野拡大の兆候が表れていることで、指導者らは 危機対応から重点を他に移すことが可能になりそうだ。

世界最大のプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社 ブラックストーン・グループのシニア・マネジングディレクターで、 今回のダボス会議に代表として出席するジテシュ・ガディア氏は、経 済・投資見通しがここ数年と比べて「大幅に改善されている」とした 上で、「どのようにビジネスを通常の状態に戻すかや、その次に何が 来るかについて人々は話をしている」と指摘する。

大手金融機関やコンサルタント会社では、米ゴールドマン・サッ クス・グループのほか、プライスウォーターハウスクーパース(Pw C)、英スタンダードチャータード銀行の経営幹部らがダボス会議に 出席する。各社のエコノミストは、新興市場国・地域が今後数十年に わたって、先進諸国を押し上げるだけの十分な力強さで世界経済の成 長加速を主導するものと予想している。

貿易と投資、都市化がブームに

スタンダードチャータードのチーフエコノミスト、ジェラード・ ライオンズ氏の試算によれば、世界の国内総生産(GDP、インフ レ・為替変動調整後)は2010年の62兆ドルから30年までに143兆 ドルに拡大する見込み。この間のGDPの伸びの約3分の2を中国な ど新興市場国・地域が占めるとみられる。

ライオンズ氏らは昨年11月に公表したリポートで、貿易と投資、 都市化のブームが主導する歴史的な高成長のスーパーサイクルが少な くとも一世代続くと予測。同氏によれば、そのようなサイクルは18 世紀末以降、第一次大戦の40年前と第二次大戦の30年後の2回しか 発生していない。米国の10年国債利回りは1980年代初めから30年 間、年平均40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の低下が続 いたが、新たなサイクルの出現が利回りの反転につながると同氏は予 想している。

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