米国債:2年債と30年債の利回り格差縮小-入札控え

米国債市場では、2年債と30 年債の利回り格差が2営業日連続で縮小した。25日に2年債入札 (発行額350億ドル)を控えていることや、長期債の利回り上昇は持 続しないとの見方が背景にある。

利回り格差は3.94ポイントに縮小。20日には一時4.02ポイン トと、利回り曲線はブルームバーグの記録が始まった1977年以降で 最もスティープ化した。米財務省は今週、3日間にわたり総額990億 ドルの国債入札を実施する。今週はこのほか、米連邦公開市場委員会 (FOMC)会合が開かれるほか、オバマ大統領の一般教書演説もあ る。

トラディション・アシール・セキュリティーズのブローカー、ポ ール・ホルマン氏(ニューヨーク在勤)は「米国債は先週レンジの上 限を試した後、再び下げてきており、イールドカーブはフラット化が 見られる」と指摘。「全般的に利回りが上昇するとの見方があるが、 その兆候はまだ見られない」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時55分現在、2年債利回りは前週末比1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)未満上昇の0.62%。一時0.64%と、7 日以来の高水準を付けた。同年債(表面利率0.625%、2012年12 月償還)価格は100ちょうど。

30年債利回りは1bp低下の4.56%。20日には一時約8カ月 ぶり高水準となる4.63%を付けた。同利回りは昨年12月15日から 1月20日まで、29bpのレンジ内で取引されている。

「イールドカーブのフラット化」

グッゲンハイム・キャピタル・マーケッツの米金利トレーディン グ責任者、トーマス・ディガロマ氏は、「今週鍵となるのは国債の供 給動向だ。供給を控えた取引からくる下落がすでに多少見られており、 イールドカーブはフラット化するはずだ」と指摘。「2年債利回りは

0.7%に近づく可能性があり、そうなればわれわれは買いと見ている」 と述べた。

10年債利回りはほぼ変わらずの3.40%。同利回りは12月16 日に3.56%と5月以来の高水準に上昇して以降、31bpのレンジ内 で推移している。

今週の入札は2年債のほか、26日に5年債(発行額350億ド ル)、27日に7年債(発行額290億ドル)となっている。

エコノミスト調査では、27日に発表される12月の耐久財受注額 は1.5%増と、3カ月ぶりの増加が見込まれている。また昨年10- 12月(第4四半期)の国内総生産(GDP)は、拡大ペースの加速 が予想されている。また25日からはFOMC会合が2日間の予定で 始まるほか、同日にはオバマ大統領が一般教書演説をする。

「リスク要因」

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーディ ング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は、「今週は多くの経 済指標やFOMC会合、一般教書演説、企業決算など、リスク要因に なりかねない材料がそこそこある。加えて、供給にも対応しなければ ならない」と述べた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 米国債の1月のリターンはマイナス0.3%。一方でS&P500種株価 指数は2.5%上昇している。

スタンダードチャータード銀行のチーフエコノミスト兼世界調査 グループ責任者、ジェラード・ライオンズ氏によれば、世界の国内総 生産(GDP、インフレ・為替変動調整後)は2010年の62兆ドル から30年までに143兆ドルに拡大する見込みだ。

ライオンズ氏らは「スーパーサイクル」と呼ばれる長期の成長サ イクルが続くと予測。米国の10年国債利回りは1980年代初めから 30年間、年平均40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の低 下が続いたが、新たなサイクルの出現が利回りの反転につながると同 氏は予想している。

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