スイス腕時計メーカー:中国との競合に戦々恐々-フラン高で部品割高

中国の腕時計メーカーは、スイス の競合企業にはまねできない価格で部品を製造できる。スイスのメーカ ーに競合を挑むことになりそうだ。

スイスの腕時計メーカー、パルミジャーニのジャンマルク・ジャコ ット最高経営責任者(CEO)は「割安な時計を製造するなら、正直な ところ中国へ行かなければならない。解決策はない。スイスで製造する のは割高過ぎる」と語る。同社の腕時計の価格は平均7万ドル(約580 万円)。

カルティエやIWCの腕時計を製造するフィナンシエール・リシュ モンなどスイスのメーカーは今週、スイス・フランの上昇が収益性を圧 迫するとの見通しを示した。スイス・フランは昨年、ユーロに対して 19%上昇した。ジャコット氏によると、スイス製の部品の価格がさらに 割高になるため、アジア製部品を利用するようプレッシャーが高まる見 通しだ。

天津海鴎手表など中国のメーカーは、時計の精度を調整するトゥー ルビヨンや金属製の回転ケージなど高級腕時計を彩る最も製造が困難な 装置を備えている。

ガードナー・ルッソ・アンド・ガードナー(ペンシルベニア州)で リシュモン株を含め約35億ドル相当を運用するトム・ルッソ氏は、ス イスのメーカーには伝統と歴史という強みがあると指摘した。

バンク・ボントベルのアナリスト、ルネ・ウェーバー氏によると 2009年に中国で製造された腕時計は5億6000個、スイスは2200万個。 ただ売上高はスイスの時計業界が123億ドルと、中国の25億ドルの 約5倍に上る。同氏によると、価格が1000スイス・フラン(8万 5000円)以上の腕時計の95%はスイスで製造される。

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