欧州で排出許可証の盗難相次ぐ:EU、安全性改善へ-現物取引は停止

二酸化炭素(CO2)排出許可証 の盗難事件とセキュリティー侵害に対応している欧州連合(EU)は、 登録簿を保護するため、各国が少なくとも2重の識別チェックを導入す るまで取引規制を解除しない方針を示した。

規制当局の欧州委員会は21日、加盟27カ国の政府と新たな安全 対策について話し合う予定だ。チェコの取引会社が900万ドル(約7億 5000万円)相当の口座を照会した際、「何もなくなっていた」ことが 判明。これを受け、ECは欧州にある30の登録簿の稼働の大半を停止 した。EUは、約2900万ユーロ(32億5000万円)相当の排出許可 証が紛失したと推計している。

EUの措置により世界最大のCO2排出権市場のスポット取引が20 日停止された。国際排出量取引協会(IETA)は、チェコのほかオー ストリア、ルーマニアで過去数カ月間に相次いだ排出許可証の紛失に対 して「迅速に」対応するよう求めた。排出権先物の売買を継続している 英バークレイズは、スイスのセメントメーカー、ホルシムが排出許可証 160万枚を盗まれたことを受け、先月、大半のスポット取引を停止した ことを明らかにした。

バークレイズ・キャピタルの環境市場担当責任者、ルイス・レッド ショー氏は「正常化のために市場の取引を停止しなければならなかった のは残念だ」と指摘。「これが、実際に必要な変更を促す警鐘になれば いいのだが」と述べた。

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