ドルと円が下落、中国株反発で-円は対ユーロで1カ月ぶり安値

東京外国為替市場では、中国株の 反発を背景にリスク回避の動きが弱まり、ドルと円が売られる展開とな った。ユーロ・円相場は午前の取引で一時1ユーロ=112円13銭と、 昨年12月14日以来、約1カ月ぶりの円安値を付けた。

午後のユーロ・円相場は111円台後半で推移した。ユーロ・ドル 相場は午前に1ユーロ=1.35ドル台前半に乗せ、前日のニューヨーク 時間午後遅くに付けた1.3473ドルからドル安が進行。午後は1.34ド ル台後半までドルが買い戻される場面もみられたが、取引終盤には一時

1.3518ドルまでドルが水準を切り下げた。

一方、ドル・円相場は午前に1ドル=82円台後半から83円09銭 まで値を戻したが、午後にかけて再び82円台後半に下押されて推移。 一時は82円76銭までドル安・円高方向に振れる場面も見られた。

FXオンラインジャパンの森宗一郎部長は、株価の短期的な動きに 左右される局面があるものの、市場では「中国当局が引き締め姿勢を緩 めていない」との見方が根強く、アジア株売りに対する警戒感があると 指摘。資源国通貨には下押し圧力がかかりやすく、クロス円(ドル以外 の通貨と円の取引)では円買いがくすぶっているという。

前日の海外市場では、中国の金融引き締め観測を背景とした資源需 要の縮小懸念から、原油や金を中心とした商品市況が軟調に推移し、オ ーストラリア・ドルやカナダ・ドルなど資源国通貨が下落。この日は中 国株が値を戻すと、資源国通貨が買い戻される場面が見られていた。

この日の上海総合株価指数は、前日比1.41%高の2715.29で取引 を終了した。

もっとも中国証券報が21日、1面の社説で伝えたところによると、 中国当局は春節(旧正月)に当たる2月3日ごろに利上げする可能性が あるという。

米金利が上昇

一方、20日に米国で発表された昨年12月の中古住宅販売件数は 前月比12%増の528万戸と、5月以来の高水準となった。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめた市場予想の中央値487万戸も上回る強い内 容となった。

15日までの1週間の米新規失業保険申請件数(季節調整済み)は 前週比3万7000件減少の40万4000件と、昨年2月以来最大の減少 となった。さらに、米民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した 12月の景気先行指標総合指数(LEI)が前月比で1%の上昇と、市 場予想の中央値0.6%上昇を上回る伸びになるなど、指標の好調が目立 った。

20日の米国債相場は指標結果を受けて下落。30年債の利回りが一 時4.63%と、昨年4月以来の水準まで上昇したほか、10年債利回りも 一時3.47%と、今月5日以来の高水準を付けた。

加えて、米モルガン・スタンレーが20日に発表した昨年10-12 月の決算が前年同期比35%増益と、好調だったことから、米株が下落 幅を縮小している。

FXオンラインの森氏は、米金利が足元で戻り基調にあり、米企業 決算についても、慎重ながら前向きになってくれば、「新興国に流れ込 み過ぎていた資金が米国に戻る可能性がある」と指摘する。

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