日本株は大納会来の安値、中国懸念し資源株下落-証券急落

東京株式相場は大幅続落し、TO PIX、日経平均株価ともに終値が昨年の大納会以来の安値に沈んだ。 中国での金融引き締めへの懸念がくすぶる中、原油など海外商品市況が 下げた影響で鉱業や商社、非鉄金属など資源関連株が下落。機械や電機 など輸出関連株も安い。週末を控えた売り圧力で相場全体の調整色が強 まったこともあり、証券株は急落した。

TOPIXの終値は前日比16.34ポイント(1.8%)の910.85、日 経平均株価は同162円79銭(1.6%)安の1万274円52銭。両指数は 25日移動平均線を下回って終えた。ともに同線を割り込むのは昨年11 月4日以来となる。

明治安田アセットマネジメントの植草博幸トレーディング部長は、 日本株は昨年11月から大きく下げることなく、ことしに入ってからも じり高歩調にあったが、「ようやくスピード調整に入った」と指摘。上 昇局面が終わったと見るのは早計だが、「いったん仕切り直し。中国景 気の先行き不透明感が強まる中、年後半の世界経済が回復基調を続けら れるかどうかを見極める段階に差し掛かっている」と話した。

20日のニューヨーク商業取引所では、原油先物相場が前日比2.2% 安の1バレル=88.86ドルと2週間ぶりの大幅安。中国がインフレ対策 で利上げを実施するとの見方から、経済成長とエネルギー需要が減速す るとの懸念で売りが膨らんだ。金や銅先物も下げ、東京株式市場でも収 益期待の後退で国際石油開発帝石や三菱商事、三井物産、丸紅、住友金 属鉱山など資源関連株が売られた。

春節意識の中国

中国証券報は21日、1-3月に消費者物価が楽観できない場合、 2月の春節(旧正月)ごろに利上げする可能性があると報道した。同社 説は、預金準備率には依然引き上げ余地があると指摘した。このほか、 中国のインフレ率は1月に再び5%前後に上昇する可能性があり、中国 人民銀行(中央銀行)は向こう1年間で2、3回の利上げを実施する見 込みと中信証券が21日の調査リポートで予想した。同社アナリストに よると、利上げは春節の期間に行われる可能性があるという。

大和証券キャピタル・マーケッツ金融証券研究所の西村由美次長は 中国の「早々の再利上げは想定の範囲内だが、市場参加者のセンチメン トが利益確定に傾いている。週末で持ち高調整の売りが出やすい」とし ていた。

21日は、上海総合株価指数など中国本土株は反発の動きを見せた が、「ほかのアジア株は総じて軟調なため、心理改善につながっていな い」と西村氏。インフレ懸念を背景にインドネシアのジャカルタ総合指 数は急落。

円安にも反応鈍い、証券は下落率1位

一方、米国で20日に発表された新規失業保険申請件数や中古住宅 販売件数は良好な内容で、米経済の先行き懸念が和らぎ、外国為替市場 ではドルが対円で83円付近に上昇。円は対ユーロでも円安方向にあっ たが、「中国経済、中国株の先行きが警戒されているため、為替採算の 改善を期待した輸出株の買いにつながらない」と日興コーディアル証 券・国際市場分析部の河田剛部長は言う。輸出関連株ではコマツやファ ナック、日立製作所、トヨタ自動車、ソニーなどが下げた。

このほか、野村ホールディングスや大和証券グループ本社など証券 株の下げも目立った。証券株は「直近の相場上昇局面で上げが目立った だけに、いったん利益確定売りの対象になりやすい」と、明治安田アセ ットの植草氏。TOPIXが直近安値を付けた昨年11月2日から前日 までの業種別33指数の上昇率で、証券・商品先物取引は29%とトップ だった。またクレディ・スイス証券では、証券セクターの昨年10-12 月業績は回復感に乏しく、短期慎重スタンスを継続すると20日付リポ ートで指摘している。

東証1部の売買高は概算で26億7441万株、売買代金は1兆9152 億円。33業種は31業種が下落、電気・ガス、医薬品の2業種が上げた。 値下がり銘柄数は1500、値上がりは126。

任天堂や川崎汽に売り、NECとNTTデは高い

個別では、シティグループ証券が投資判断を「売り」に引き下げた 任天堂、野村証券が投資判断を「中立」に下げた川崎汽船が安い。昨年 10-12月の連結売上高が前四半期比28%減となったディスコは続落し た。ユーロ安による欧州企業との競争環境激化などを懸念要因に、立花 証券が投資判断を「アウトパフォーム」へ下げた津田駒工業は急落。

半面、中国レノボとパソコン事業で合弁展開と、21日付日本経済 新聞で報じられたNECが変わらずを挟み10営業日ぶりに反発。10年 10-12月に主力の金融・公共向けシステムが比較的堅調だったもよう と同紙が伝えたNTTデータも高い。ゴールドマン・サックス証券が投 資判断を「中立」に上げた四国電力が上昇し、三菱UFJフィナンシャ ル・グループの支援継続観測でアコムも買われた。

国内新興市場は、ジャスダック指数が前日比1.5%安の53.24と続 落。東証マザーズ指数は同4.5%安の441.76と大幅続落した。コナミ が株式交換で完全子会社化すると発表したハドソンが急反落し、日本通 信、サイバーエージェント、ミクシィも安い。半面、細胞シート工学に よる心筋組織再生に関する基本特許が欧州で成立したと発表したセルシ ードが大幅高。プロパスト、エイジアも上昇。

-- Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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