津村前政務官:政策実現へ民主・自民「大連立」を-市場安定に寄与

津村啓介前内閣府政務官はブルー ムバーグ・ニュースのインタビューで、衆院と参院で与野党勢力が逆 転するねじれ国会の中、消費税率の引き上げを含む税と社会保障の一 体改革などの政策実現のため、民主党と自民党が大連立を組むことを 視野に入れるべきだとの考えを示した。

津村氏は「マーケットの関心は、消費税増税の時期や幅だけでは なくて、それが実行されるのかどうかだ」と指摘。「そういう意味でマ ーケットの信頼に足り得る与野党協議の場なり、私は大連立を目指す べきだと思う」と述べ、「安定した政権運営の実現がマーケットへのプ ラス材料になる」との見方を示した。インタビューは20日に行った。

津村氏はさらに、税・社会保障改革をめぐり自民党との「大連立 を視野に与野党協議を早く始めるべきだ」と強調。大連立について「菅 総理も当然、選択肢の1つとして考えてれおられるだろう」と語った。

政府は19日、税・社会保障一体改革に関する関係閣僚の初会合を 開催。6月までに素案をまとめた上で与野党協議を開始したい考えだ。 一方、野党側は、民主党政権を激しく批判していた与謝野馨氏が先の 内閣改造で、「立ち上がれ日本」を離党し経済財政担当相に就任したこ とに反発を強めている。同氏は税・社会保障も担当する。

津村氏は「むしろ自民党の出方が問われる」との見方を示し、「国 民が求めているのは政策であって政局ではない」と強調。具体的な政 策議論が煮詰れば、「国民はそれをサポートすると思う。その時にテー ブルにつかない場合は、その人は非難される」と述べ、野党をけん制 した。同時に、与野党協議の場を円滑に設置する責任は民主党にあり、 そのための「汗をかく準備が民主党側には当然ある」と付け加えた。

津村氏のウェブサイトによると、同氏は岡山県生まれ、39歳。1994 年に東京大学卒業後、日本銀行に入行。民主党の候補者公募に合格し、 2003年の衆院選挙で初当選した。初当選直後から菅氏のグループに所 属していると自身がウェブサイトに記している。

円安定、物価年内プラスも-一段の緩和不要

津村氏は為替相場について「昨年夏ぐらいからみると、安定を取 り戻しており、ここ数日の動きもレンジの範囲内だと思う」との見方 を示した。

その背景として「日銀が包括的緩和でしっかり対応したことで、 市場は落ち着きを取り戻した」とし、そこはしっかり評価すべきだ」 と語った。その上で「米国は安定してきているので、中長期的にみて 一段の円高が進む懸念は薄らぎつつあると期待している」と指摘した。

実体経済面では「新興国経済は好調で米国も安定を取り戻しつつ ある中で、日本も当面は外需主導で春先には踊り場を脱するというシ ナリオが展望できる」と述べ、「その先、年内のCPI(消費者物価指 数)のプラス転換も展望しうる状況になっている」と指摘。「それを前 提にすれば一段の金融緩和は必要ない」との認識も示した。

さらなる引き下げが必要-法人税

政府は2009年12月に、20年度の日本の名目国内総生産(GDP) を現在の約1.4倍の650兆円程度に拡大させる目標を掲げた新成長戦 略の基本方針を決定。成長率は名目3%以上、実質2%以上と想定し ている。さらに、10年6月に、先進国の中で高水準にある約40%の法 人税率を「主要国並みに引き下げる」ことなどを盛り込んだ新成長戦 略を閣議決定した。

成長戦略の策定に関与した津村氏は、民主党政権発足時に聞かれ た「企業に冷たい」との批判は、「全く当たらない」と指摘。その理由 として、11年度税制改正で法人税率の5%引き下げを決めたことや、 首相主導で11年度予算の科学技術振興費を前年度比約3割増やした ことなど紹介し、これらは「ビジネス応援策だ」と強調した。

法人実効税率の引き下げについては、5%の引き下げが実現して も「ようやく35%になるので、さらなる引き下げが必要だ」との考え を示した。

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