【クレジット市場】世界の債券市場の伸び鈍化-危機後退で刺激策縮小

世界の債券市場の拡大ペースが 2005年以降で初めて鈍化している。各国当局が景気刺激措置を縮小 していることや信用状況の改善が背景にある。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチによれば、世界 の債券市場の規模は2010年に49兆7000億ドル(約4082兆円)と、 前年比9.9%増にとどまった。金融危機への対応で各国政府が債務保 証を実施した09年は同18.5%増だった。過去10年間の伸び率は年 平均9.8%。

市場の伸び鈍化を受け、米政府から投機的格付けの企業に至る発 行体への需要が高まる可能性はある。社債の国債に対する上乗せ利回 り幅(スプレッド)は昨年5月の低水準に並び、価格は平均で08年 10月の最安値から21%上昇した。

LPLファイナンシャルの市場ストラテジスト、アンソニー・バ レリ氏は「供給が減ることで債券価格は上昇し、スプレッドは縮小す る。これらはすべて債券投資家にとって良いことだ」と述べた。

BOAメリルリンチのデータによると、投資適格級債の市場規模 は昨年3.7%増。前年の25%増に比べて小幅な伸びだった。これを受 けてジャンク債(高リスク・高利回り債)市場は昨年17.8%増と、 前年の4.4%増から伸びが加速した。

コロンビア・マネジメントのファンドマネジャー、ブライアン・ ラビン氏は「市場の安心感が高まると、投資家のリスクテーク意欲が 向上し、市場に供給される債券もリスクが高いものが増える。これが 次のサイクルの準備を整える」と述べた。

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