欧州システミックリスク理事会、危機阻止には力不足か

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(最終段落に記者会見の内容を追加して更新します)

【記者:Jeff Black and Gabi Thesing】

1月20日(ブルームバーグ):新たに設立された欧州システミッ クリスク理事会(ESRB)は、欧州の次の金融危機を阻止するには 力不足だとエコノミストらは指摘している。

INGグループやバークレイズ・キャピタル、ABNアムロのエ コノミストらによると、金融システムで発生しつつあるリスクを突き 止め、警告を発することを目指すESRBは、行動を起こすための法 的権限を持たないため将来的に不均衡が生じてもそれを阻止できない 恐れがある。

65人で構成されるESRBは20日、フランクフルトで初会合を 開いた。同理事会は、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁が議長、 イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁が副議長を務める。

広範な規制改革の一旦を担うESRBは、米金融安定監視評議会 (FSOC)と似た存在。ただ、ABNアムロ銀行(アムステルダム) のエコノミスト、ニック・コーニス氏は「構想は素晴らしいが、執行 手段がないとすれば十分ではないだろう」と予想している。

INGグループのエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏(ブ リュッセル在勤)はESRBについて、「次の危機からわれわれを守っ てくれると期待するのは明らかに間違っている」と述べた。

トリシェ議長は20日、キング副議長と同席した記者会見で、E SRBは法律で認められる程度のことしかできないが、「多くの道徳的 権限」を持ち、「順守ないし説明」を求める方針だと指摘した。

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