TB2カ月物入札、落札利回りが0.10%近辺まで低下-在庫確保強まる

財務省が実施した国庫短期証券(T B)2カ月物の入札では、落札利回りが準備預金の付利金利とほぼ同 じ0.10%近辺まで低下した。日本銀行の潤沢な資金供給で余剰感が強 まる中、投資家の注文を受けたディーラーが在庫を確保する姿勢が鮮 明になった。

TB167回債(償還3月25日)の最高落札利回りは前回12月10 日の入札に比べて2.5ベーシスポイント(bp)低下の0.1020%、平均 落札利回りは同2.5bp低い0.1008%と、2カ月物の短期国債入札とし てはゼロ金利政策下の2006年4月以来の低水準を記録した。

入札前(WI)取引は0.105%から始まり、0.102%、0.10%と、 利回りが低下。0.098%の買い注文が残った。しかし、入札後は売りが やや優勢になっており、0.1008%から0.105%まで上昇している。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「WI取引の買いの強さから、 かなり大きな投資家需要の観測も出ていたが、ふたを開けてみるとそ れほどでもなかった。注文を受けたディーラーが在庫不足を警戒して 積極的に買った影響が広がったようだ」と言う。

TB2カ月物は月1回2.5兆円の発行。3月期末までに償還する 年度内償還銘柄は足元資金の余剰を反映して買いが強く、前日の市場 では0.10%で取引されていた。もっとも、この日は0.105%でディー ラーの在庫売りが出ていた。

国内証券のディーラーは、大口の注文を受けた一部ディーラーの 在庫確保を焦った動きが原因ではないかと指摘。準備預金の付利金利 が0.1%であることを考えると、国内銀行の需要が集まるような利回 り水準ではないと話していた。

前日に入札が実施されたTB3カ月物166回債の落札利回りも2 週連続で0.11%を下回る低水準。この日の市場では0.105%で取引さ れ、同水準での売り注文が残っていた。3カ月物の毎週発行額は4.8 兆円。一定額は証券会社などの在庫として残るため、入札が続くにつ れて在庫が積み上がりやすい。

レポ金利が強含み

この日のレポ(現金担保付債券貸借)市場では、21日受け渡しの 翌日物が前日の0.10-0.105%から0.11%に強含んだ。21日スタート の共通担保資金供給オペの実施が見送られた上、0.10%以下で資金を 運用する金融機関が減っているためだ。

日銀の共通担保オペは応札額が通知額を下回る札割れが続いてい る。オペの金利は下限0.10%に張り付いているが、証券会社が必要額 以上の資金を確保しなくなったためだ。その結果、レポ市場ではオペ に差し入れる担保確保を目的とした強い買いが減少。資金の出し手は 投資信託や0.105%以上の都市銀行に限られている。

東短リサーチの寺田氏は、「担保確保を目的とした買いがなくなる と、レポは0.105%以上が取引水準になる。レポが強含めば、日銀オ ペで多めの資金を確保する応札が再び増えるという繰り返しではない か」と話した。

午後の全店共通担保オペ1兆2000億円(1月24日-2月14日) の応札額は9390億円にとどまる札割れ。同オペの札割れは5回連続と なる。ただ、国内証券のディーラーは、レポが強含んだこともあり、 事前の予想より応札が多かったという。

オペのスタート日となる24日は、TB3カ月物166回債の発行日。 25日にはTB2カ月物167回債や20年債の発行日も控えており、資 金確保の意欲がやや回復した形だ

この日の当座預金残高は5000億円減の19兆8000億円程度と、4 営業日ぶりの20兆円割れ。TB1年物の発行による資金不足に加え、 共通担保オペの札割れの影響もあった。21日の5年債発行日は残高が さらに減少することが予想されている。

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