ゴールドマン:10-12月52%減益、株価9カ月ぶり大幅安

米投資銀行ゴールドマン・サック ス・グループの2010年10-12月(第4四半期)決算は、前年同期比 52%の減益となった。減益は3四半期連続。トレーディングと投資銀 行部門の伸び悩みでアナリスト予想以上の減収となった。この日の株 価は約9カ月ぶりの大幅安だった。

19日の同社発表によると、第4四半期純利益は23億9000万ドル (約1960億円、1株当たり3.79ドル)と、前年同期の49億5000万 ドル(同8.20ドル)から減少した。ブルームバーグ・ニュースがまと めたアナリスト22人の予想平均でも1株当たり3.79 ドルの利益が見 込まれていた。

最大の収入源である債券・通貨・商品(FICC)トレーディン グ収入は前年同期比48%減の16億4000万ドル。株式トレーディング 収入は前年同期比5%減の20億ドル。投資銀行収入は10%減少し15 億ドルだった。

デービッド・ビニアー最高財務責任者(CFO)は電話会議で、 欧州債務危機と規制変更、景気回復停滞への懸念から顧客が株、債券、 その他商品の売買を減らしたと説明。今月にはやや活発化したものの 今年について予想するのは時期尚早だと述べた。

ファー・ミラー・アンド・ワシントンのアナリスト、キース・デ ービス氏は「債券トレーディングにとって非常に弱い環境だったほか、 株式もある程度弱かった」と指摘した。

「構造的変化」

JMPセキュリティーズのアナリスト、デービッド・トローン氏 はインタビューで、決算内容はゴールドマンなどが今後、投資銀行業 務と株式トレーディングへの依存を強める必要を示唆しているかもし れないと指摘。債券、通貨、商品取引からの収入縮小について、「顧客 の活動という点でFICCの活況期の終わりを示唆するような構造的 変化があるようにみられる」と述べた。

ビニアーCFOは電話会議で、高成長市場を中心に採用は続けて いると述べ、顧客需要は異例に低調だった第4四半期から回復すると みていると語った。

ロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)は昨年、ゴ ールドマンの評判回復に努め、同社は財務報告の方法を変更して顧客 トレーディング収入を自己勘定事業の損益と別に発表することを決め た。

ブランクファインCEOは発表資料で、「成長と経済活動活発化の 兆候が見られる。当社は今後の顧客の事業拡大とリスク・投資管理を 支援できるだろう」と説明した。

新規制

2010年通期収入は前年比13%減の392億ドル。09年は452億ドル だった。第4四半期は10%減の86億4000万ドル。アナリスト14人の 予想平均は88億6000万ドルだった。

費用の中の最大項目である報酬・給付は5%減の154億ドル(前 年は162億ドル)。一方、従業員数は前年から10%増え3万5700人と なった。

通期のFICCトレーディング収入は37%減の137億ドル、株式 トレーディングは25%減の80億9000万ドルだった。

2010年はバリュー・アット・リスク(一日当たりの最大損失可 能 額、VAR)も減らし、平均1億3400万ドルだった。09年は2億1800 万ドル。第4四半期は1億2000万ドル(前四半期は1億 2100万ドル、 前年同期1億8100万ドル)だった。金利商品取引でのリスクを最も大 幅に減らしたという。

ビニアーCFOは電話会議で、組織変更で新たに投資・融資とい うカテゴリーとした部門について、米国の新規制によって一部の活動 が禁止される可能性があると述べた。プライベートエクイティ(未公 開株)やヘッジファンドへの自社資金での投資を新規制の下で減らす 必要があると説明した。

株価は前日比8.19ドル(4.7%)安の166.49ドルで終了。昨年4 月30日に記録した9.4%安以来の大幅下落となった。同社の株価は年 初から18日までで3.9%上昇していた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE