EU:ハッキングでCO2排出許可証7.5億円分盗難-登録簿稼働停止

チェコの企業がハッキングによる 攻撃で約680万ユーロ(約7億5000万円)相当の二酸化炭素(CO2) 排出許可証を盗まれたことを受け、欧州連合(EU)は域内にある30 の排出権登録簿全ての稼働を停止した。

欧州委員会(EC)がウェブサイトで発表した声明によると、稼働 はブリュッセル時間19日午後7時(日本時間20日午前3時)から少 なくとも26日まで停止される予定。世界最大の排出権市場であるIC Eフューチャーズ・ヨーロッパ(ロンドン)の排出権価格は6営業日ぶ りの安値まで下げた。

フランスの銀行ソシエテ・ジェネラルと化学品メーカー、仏ローデ ィアの排出権取引共同事業会社、オルベオの排出権調査責任者、エマヌ エル・ファジェス氏(パリ在勤)は「問題が拡大するのを回避するため に適切な決定であることは確かだ」と指摘。「このことは、スポット市 場の排出権の取引や引き渡しができなくなることを意味する。フォワ ードや先物は取引できる」と述べた。

排出許可証は、合法的にCO2を排出する欧州の工場や発電所1万 1000カ所以上に割り当てられるもので、転売による利益を狙って口座 から盗まれたとみられる。盗難事件はこれ以前にも少なくとも2件発生 していた。

チェコのブルノを拠点とする取引会社ブラックストーン・グローバ ル・ベンチャーズのブローカーを務めるワリック・アンド・マッテス (プラハ)のダニエル・バトラー氏によると、ブラックストーンは18 日、許可証47万枚を失った。

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスによれば、EU 市場の昨年の取引高は800億ユーロに上った。EUは将来の世界のCO 2排出権取引プログラムのモデルとなることを目指している。

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