【クレジット市場】日本国債の保証コスト、「日本売り」シナリオ示唆か

クレジット・デフォルト・スワッ プ(CDS)を使った日本国債の保証コストが半年ぶり高水準となっ ている。政府が2011会計年度に過去最大規模の国債発行を予定する 中、市場に財政への懸念があることを示唆している。

CMAによると、日本国債の5年物CDSのスプレッドは18日、 発行額1兆1000億円程度に上る20年利付国債入札(20日実施)を 控えて、86.49ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)となった。 これは2010年7月19日以来の高水準。同年10月13日には52.78 bpだった。

日本の10年国債の利回りは主要国の中で最低の部類に入る。CD Sスプレッドはデフォルト(債務不履行)懸念を示唆する水準ではな いが、スプレッド上昇からは債務抑制と景気回復を両立させる政権の 能力への懸念の高まりがうかがわれる。

米国債のCDSスプレッドは49.85bp。また、財政危機で救済 受け入れに追い込まれたアイルランドとギリシャは600bp以上だ。

住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、「円高 や国債利回りの低さについてのファンダメンタルズの背景を誰も説明 できない」と話す。同氏は日本の財政状況について「不安でたまらな い」と述べた。

日本政府は来年度に144兆9000億円の国債発行を計画している。 今年これまでに、年限5年以上の国債5兆2000億円を発行した。日 本の債務は国内総生産(GDP)の204.2%に達する見込み。ギリシ ャの136.8%やアイルランドの112.7%を上回る水準だ。経済協力開 発機構(OECD)の概算が示している。

メリルリンチ日本証券調査部クレジットリサーチの上田祐介ディ レクターは、「日本の財政運営が悪化しており、長い債券が今のよう に安定消化できるか、懸念がある」と述べた。また、日本国債の保証 コストについて、「この上昇はアジアのヘッジファンドを中心とした 動きだ」とし、「日本売りのシナリオを探している」と指摘した。

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