経財相:日銀政策は「ほぼ出尽くし」-為替は常識的水準で

与謝野馨経済財政相は19日午後、 ブルームバーグ・ニュースなど報道各社のグループインタビューで、 日本銀行の金融政策について、政策はほぼ出尽くしていると述べた。 一方、為替相場に関しては、輸出入への影響を考えると常識的な水準 での安定が望ましいとの見方を示した。

経財相は、金融政策について「日銀はすでに非伝統的な政策をい くつも取って下さっておりますので、ほぼ日銀の政策は出尽くしてい ると思っている」との認識を表明した。

日銀は昨年10月5日の金融政策決定会合で、政策金利を「0-

0.1%」に変更した上で、物価の安定が展望できるまで実質ゼロ金利政 策を継続すると表明。さらに、指数連動型上場投資信託(ETF)や、 不動産投資信託(J-REIT)なども含めた金融資産を買い入れる 5兆円規模の基金創設を打ち出し、同12月にはETFなどの買い入れ を始めた。

一方、依然として円高傾向にある為替相場に関しては、「日本は輸 出もしているし、輸入もしているのでぜひ、円の水準が常識的な水準 でとどまることを祈っている」と述べた上で、「為替介入については申 し上げるべきコメントはない」と語った。日本政府と日銀は9月15 日、6年半ぶりのドル買い・円売り介入を実施したが、円相場は依然 として主要通貨に対し高止まりしている。

19日の外国為替市場では、円の対ドル相場は一時、82円13銭に 上昇。午後3時30分現在、82円29銭近辺で推移している。

税・社会保障一体改革

消費税の引き上げを含む税と社会保障の一体改革については、「政 治の状況にもよるが、税・社会保障の一体改革の第1次素案は、抽象 的なものではなくて、具体的に何をするかを書くことが望ましい」と 強調。ただ、消費税の引き上げ幅などについては言及を控えた。

また、「税を上げた場合、国民の消費マインド、企業の投資行動に どういう影響を与えるかをちゃんと考えなければならない」と述べ、 景気への影響にも配慮すべきだとの考えを示した。

一方、「3つのことを同時並行的にやらなければならない」と指 摘。具体的には、①行政改革を通じた無駄削除②経済成長の実現③財 政再建のための税の在り方を探る-ことを挙げ、この3つを「順番を つけてやると、いつまでたっても議論が進まなくなってしまう」と述 べた。

金利上昇などの圧力や、国際通貨基金(IMF)などの支援がない と、日本は最終的に消費税の引き上げを含む財政健全化ができないと の見方については、「日本人は自らの将来を決めるだけの理性と知恵は あると思っている」と述べ、「そういう心配はしていない」と強調し た。

経財相を含む関係閣僚は19日昼、政府が検討している税と社会保 障の一体改革に関し初会合を開いた。会合後、経財相は今後の手順と して、経済界などからいろいろな案が出されているとした上で、「そう いうものを総点検するところから始める」と述べ、週1回程度のペー スで協議することを明らかにした。

また改革案をまとめる時期については、「案をベースに議論した いという野党の考えに沿うなら、案を作るまで少し時間かかる。ドラ フトをお示しできるのは遅くとも6月」との見通しを示した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE