ブラジル:自動車ローン抑制へ-信用バブル防止で(Update1)

ブラジル当局が自動車ローンの 抑制を目指している。同国中央銀行のトンビニ総裁は記録的な水準に ある同ローンが信用バブルにつながりかねないと指摘しており、バブ ル発生を防止する。

セラサ・エクスペリアンのエコノミスト、カルロス・エンリケ・ デアルメイダ氏は、先月発表された資本規制の強化について、信用履 歴の乏しい低所得者層向けに最長6年8カ月延長されているローンの 償還期間短縮が目的だと指摘。同社によれば、自動車ローンを含む消 費者ローンの延滞は昨年、6.3%増加し、2008年の金融危機以来の 大幅な伸びとなった。昨年11月の自動車ローンの平均金利は

22.8%。

昨年の自動車ローンは45%増加と、伸び率が米国の11%を上 回り、ブラジルの約20年ぶり高成長を後押しした。トンビニ総裁は 今月3日、国内銀行の預金準備率と自己資本比率を引き上げる決定は 信用バブルの発生を防ぐことが狙いだと説明。消費者ローンの伸び率 は昨年の17%から10%に鈍化する可能性があると予想した。

信用市場の専門家であるジェトゥリオ・バルガス財団のジョゼ・ ペレイラ・ダシルバ教授は「中銀は蛇口を閉め始めることを決めた」 と述べた。

JPモルガンによれば、ブラジル国債の米国債に対する利回り上 乗せ幅(スプレッド)は過去半年で63ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下して165bp。同国の金利先物12年1月限の 利回りは18日、12.41%と1bp上昇している。

CDS

CMAによれば、17日のクレジット・デフォルト・スワップ (CDS)市場では、ブラジル国債を5年間保証するコストが1ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の107となった。

トンビニ総裁は3日の就任演説で、バブル形成を回避するため、 与信の「伸びは持続可能であるべきだ」とし、政策当局者は「こうし たプロセスが安全に実施される環境を作るため、慎重な政策の導入に 常に注意している」と述べた。

ブラジル中銀のデータによれば、過去1年間の自動車ローンの平 均金利は2年前の36.5%から低下した。ダシルバ教授によると、自 動車ローンはほかの消費者ローンに比べて金利が低く、期間は長い。 自動車を担保として扱う債権者にとってリスクが相対的に低いためと いう。

デフォルト増加の可能性

デアルメイダ氏は自動車の所有者が年に1回の自動車税やほか の年初の支払いに苦戦するなか、今年初めにデフォルト(債務不履行) が増加する可能性があると指摘する。

ダシルバ教授は「ローンの償還期間短縮は、資金調達が割高にな ることを意味するだけだ」とし、「自動車の購入に一段の資金が必要 になる」と続けた。

同国中銀によると、ブラジルの昨年年初から11月までの自動車 ローン残高1360億レアル(約6兆7000億円)は、同国全体の消 費者ローン残高5490億レアルの25%に相当する。

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