ECBの利上げ姿勢後退、インフレ発言に変化-市場は過剰反応も

欧州中央銀行(ECB)の当局者 らは、利上げをちらつかせる姿勢を少しずつ後退させ、市場はインフ レをめぐるトーンの変化に過剰反応していると指摘している。

ECBの政策委員会メンバー、ノボトニー・オーストリア中央銀 行総裁は18日、ブダペストで開かれたイベントで、「政策委は現在の 政策金利が適正だとみている」とした上で、「予見できる将来に政策金 利の変更が必要だとは考えていない」と述べた。ウェーバー・ドイツ 連邦銀行総裁もECBが物価安定の目安とする2%を下回る水準にイ ンフレ率が中期的にとどまるとの見通しを示し、物価安定へのリスク をめぐる表現を和らげた。

ノムラ・インターナショナル(ロンドン)でインフレ戦略のグロ ーバル責任者を務めるローラン・ビルケ氏は「ECBは現在、市場の期 待を微調整しようとしているようだ」と指摘。「市場はECBを完全に 理解しきれていなかったが、同時に政策担当者も政策スタンスに変更 がないことを市場に伝えることに成功しそうにない」との見方を示し た。

トリシェECB総裁は先週、インフレリスクを抑えるために必要 があれば、ECBは行動すると表明。ノボトニー総裁とキプロス中央 銀行のオルファニデス総裁は、この発言に市場が過剰反応している可 能性を示唆した。

ノボトニー総裁は「トリシェ総裁の前回の記者会見での発言は偏 って解釈されたのではなかろうか」と説明。オルファニデス総裁は17 日に公表されたインタビューでの発言の中で、ECBが表明している 政策スタンスは「過度にタカ派的」なものではなく、「メッセージへの 過剰反応」が起きることもあると語った。

ウェーバー総裁は18日のフランクフルトでの講演で、インフレリ スクが「高まる可能性はある」としながらも、「ほぼバランスの取れた 状態」が続いていると述べ、物価上昇が中期的に引き続き抑制される と予想した。先週の段階では、中期的なインフレ見通しに対するリス クが「上振れしかねない」と発言していた。

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