3カ月TB入札、0.11%割れの落札金利が続く-資金余剰感強い

財務省が実施した国庫短期証券(T B)3カ月物入札では前回に続いて落札金利が0.11%を下回った。日 銀オペで応札額が通知額を下回る札割れが続くなど、必要額を上回る 資金供給を背景に余剰感が強まっており、TB市場に運用資金が流入 した。

TB166回債入札の最高落札利回りは0.1083%、平均落札利回り は0.1079%と、約3カ月ぶりの低水準を記録した前回(最高0.1063%、 平均0.1055%)を上回ったが、準備預金の付利金利0.10%に近い低水 準が続いた。案分比率は99%。応札倍率は5.61倍と前回の4.85倍か ら上昇し、昨年10月27日以来の高水準だった。

国内証券のディーラーによると、投資家はできれば0.11%以上の 利回りを欲しがっていたが、足元の資金余剰を考えると買わざるを得 ない様子だったと言う。

日銀は準備預金の新しい積み期間(1月16日-2月15日)が始 まった17日以降、当座預金を20兆円台で維持している。これまで20 兆円超への拡大は四半期末に限られていたが、昨年12月半ば以降は恒 常的に多めの資金を供給している。

実際、この日の全店共通担保オペ8000億円(1月21日-2月23 日)は応札額が5697億円にとどまる札割れ。同オペの札割れは4回連 続だ。短資会社によると、年度内は日銀が必要額を上回る資金を供給 し続けるとの見方から資金確保を急がなくなっているという。

この結果、足元のレポ(現金担保付債券貸借)金利が0.095-

0.105%まで低下し、準備預金の付利金利との比較から銀行は資金を運 用しづらくなっている。

入札前の攻防

この日のTB166回債は、落札水準をめぐる入札前(WI)の攻 防があった。一定の利回り水準を確保して投資家への販売をスムーズ に進めたいディーラーから0.1095-0.11%で売りが出る一方、在庫を 確保したいディーラーの意欲も強く、入札前から3000億-4000億円 規模の取引が成立したもようだ。

国内証券のディーラーによると、0.11%近辺で在庫を確保したい 証券会社の買いがわき上がっていたという。また、銀行などはレポ金 利の低水準が続くとの見方から、運用資金をレポからTBに振り向け ていると話す。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、最高落札利回りは0.11%で低 水準の案分という大方の予想に反して0.108%に決まったと指摘。入 札後は在庫を確保できなかったディーラーのショートカバー(買い戻 し)で0.107%まで低下した。

複数の市場関係者によると、発行額4.77兆円のうち、証券会社な どを通さずに落札された落札先不明分が1.2兆円程度あったもようで、 銀行が直接落札したとの見方が出ていた。

もっとも、東短の寺田氏は、「前回の3カ月物164回債の0.11% を下回る水準では買い手が少なかったことを考えると、今回もある程 度はディーラーの在庫として残っている可能性が高い」という。

金利先物が下落

東京金融取引所のユーロ円3カ月金利先物相場は下落(金利は上 昇)。株高・債券安になる中、前日に入札が実施された5年債など中期 債利回りが上昇したため、現物債のヘッジ売りが先物に出たもよう。

金先市場の中心限月2011年12月物は午前の取引で前日比0.02 ポイント安い99.60(0.40%)と、7日以来の安値を付け、午後は99.605 -99.61で推移した。

もっとも、国内証券の金利ディーラーは、5年債に比べて2年債 の相場は比較的に底堅く推移しており、5年債の販売低調やあすの20 年債入札の影響を受けたに過ぎないと指摘。2年債利回りが0.2%を 上回って上昇を続けることは考えづらいとみていた。

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