米アップル10-12月:78%増益、iPad需要好調-株上昇

米コンピューター・電子機器メ ーカー、アップルの2010年10-12月(第1四半期)決算は、前 年同期比78%増益となった。年末商戦での「iPad(アイパッ ド)」や「iPhone(アイフォーン)」、「マッキントッシュ(マ ック)」の販売好調が寄与した。

18日の発表資料によると、純利益は60億ドル(約4953億円) で、1株当たり6.43ドル。前年同期の純利益は33億8000万ドル (1株当たり3.67ドル)。ブルームバーグがまとめた1株利益のア ナリスト予想平均は5.41ドルだった。アップルの株価は18日の時 間外取引で一時4.8%上昇した。

売上高は前年同期比71%増加し、過去最高の267億ドル。ア ナリスト予想平均は244億ドルだった。タブレット型コンピュータ ーのiPadは発売後初の年末商戦で733万台の売り上げを記録し、 RBCキャピタル・マーケッツのマイク・アブラムスキー氏の予想 (600万台)を上回った。

同社のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)は前日 に医療休暇の取得を公表。CEO職にとどまりながら、日々の業務 をティム・クック最高執行責任者(COO)に代行させる。ロッド マン・アンド・レンショーのアナリスト、アショク・クマー氏は今 回の決算について、ジョブズCEOがクックCOOに日々の業務を 任せても業績は今後も順調との見通しを示唆するものだと指摘した。

クマー氏は「突出した四半期だった」と述べ、「iPadやi Phoneの新製品投入で今後1年は勢いが続くはずだ。投資家が 備えねばならない不確実性は、その後に同社がビジネスを従来通り 完璧に執行し、新たな市場を開拓できるかどうかだ」と分析した。

18日の米株式市場時間外取引でアップル株は一時357ドルを 付けた。ナスダック・ストック・マーケットではニューヨーク時間 午後4時(日本時間19日午前6時)現在、前日比7.83ドル安の

340.65ドルだった。同社株は昨年53%上昇。アップルは株式時価 総額で米エクソン・モービルに次いで世界2位となっている。

04年以降、非常に珍しい型のがんと闘ってきたジョブズCE Oは17日に公表した電子メールで「アップルには多大な愛着があ る。できる限り早急に復帰したい」と述べた。

「潤滑な機械」

ブーズのパートナー、バリー・ジャルゼルスキー氏は、アップ ルはクックCOOの下でうまくやっていく公算が大きいとみる。同 氏は「アップルは十分に油を差した潤滑な機械だ」と述べ、ジョブ ズ氏の「精神や、同氏がマーケティングや技術革新の側面から重視 することは社内に深く浸透しており、組織的に機能している」と分 析した。

発表資料によると、携帯電話のiPhoneの販売台数は 1620万台、コンピューターのマックは413万台。メディアプレー ヤーの「iPod(アイポッド)」は1950万台。RBCキャピタル のアブラムスキー氏の販売台数予想はiPhoneが1600万台、 iPodが1870万台、マックが420万台だった。

アップルは1-3月(第2四半期)の1株利益が4.90ドル、 売上高は220億ドルになるとの見通しを示した。ブルームバーグが 集計したアナリスト予想では、第2四半期の1株利益は4.47ドル、 売上高は209億ドルと見込まれている。

米携帯電話サービス最大手ベライゾン・ワイヤレスが来月から iPhoneの取り扱いを開始するため、iPhoneを利用する 可能性のある顧客基盤が米国内で2倍近くに拡大する。

エンジンフル回転

ジョブズCEOは発表資料で、「当社のエンジンはフル回転し ている。今年はベライゾンを通じたiPhone4の供給などを含 め、心躍ることが多く控えている。ベライゾンの顧客は手に入れる のを待ちきれない様子だ」との見解を示した。

第2四半期はベライゾンからの売り上げが計上される初めての 四半期となる。ベライゾンは2月10日にiPhoneの販売を開 始する。ベライゾンとの提携でAT&Tとの米国内での独占契約が 終了し、アップルの潜在顧客は9320万人増えた。

iPhoneはアップルの主力製品で、前年度の売上高の 39%を占めた。iPadも同社のベストセラー商品になりつつあり、 前四半期は売上高の17%を占めた。iPadは昨年4月の発売以 降これまでに1480万台の売り上げを記録している。

アップルによると、第1四半期の粗利益率は38.5%と、前四 半期の36.9%から上昇した。

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