日本の企業幹部:就活生よ「金融より自動車、メーカー目指せ」

就職するなら銀行・証券などの金融 業より、グローバル展開する電機や自動車メーカーや海外展開を図るア パレル、インターネット関連企業だ--。日本のビジネス・エグゼクテ ィブが就職活動中の学生に薦めたい企業のランキング調査で、こんな結 果が明らかになった。

年収1000万円以上の経営幹部専門の転職サイトを運営するビズリ ーチが行った「本当の就職先人気企業ランキング2011」によれば、首位 は三菱商事で、ソニー、楽天、トヨタ自動車、ファーストリテイリング が続いた。金融機関で最も上位は野村ホールディングスの17位で昨年 の12位から後退した。

この調査結果についてビズリーチの南壮一郎代表取締役は、人口減 少で国内経済が低迷する中、技術やブランド力で海外に活路を求める日 本企業の成長力や将来性を映していると分析。その一方で、同様に海外 収益拡大を目指す日本の銀行・証券は、世界的な金融危機の後、その達 成にいまだ苦闘している。

南氏はブルームバーグ・ニュースとのインタビューで「日本の金融 業界のイメージは決してグローバルと言えない。ウォール・ストリート で戦っているかと言えば、必ずしもそうではない」と指摘。金融の国際 新規制も不安要因だと述べた。一方でソニーやトヨタは依然として国際 競争力があり、成長中の会社と受け止められていると語った。

いざ海外へ

三菱東京UFJ銀行はランキングを20位から24位に下げ、米ゴー ルドマン・サックスも14位から20位に後退した。2008年秋のリーマン ショックで大きな打撃を受けた世界の金融界は、国際的な政策協調を背 景に収益を回復した。しかし、金融安定化理事会(FSB)などでは世 界への影響力の大きい金融機関への規制強化を検討している。

楽天は社内公用語を英語とし、ファーストリテイリングは管理職に TOEIC700点以上を求めている。モルガン・スタンレーでM&A(企 業の合併・買収)担当バンカーだったビズリーチの南氏は、調査結果は 「どの企業、産業が成長していくのかを占うものだろう」と述べ、職歴 のない学生でなく、経験者から回答を得た意義を強調した。

野村グループは08年にリーマン・ブラザーズのアジア・欧州ビジ ネスを買収して海外業務を強化。三菱UFJフィナンシャルグループや 三井住友フィナンシャルグループもモルガンSやバークレイズへの出 資をきっかけに国際業務を拡大している。ただ、野村の上半期の純利益 は34億円。ソニーの569億円、トヨタの2892億円に比べ小さい。

学生には金融業が人気

調査は5万2000人の会員を持つビズリーチが昨年11月29日から 12月5日にかけ1719人を対象に行った。回答者の平均年収は1113万円 で、業種はメーカー、金融、ソフトウェア・インターネット、消費財・ 流通業。年齢は40歳代が最も多く、50代、30代が続く。

一方、大学生が選んだ2011年の就職先人気企業ランキングでは、 企業としての規模が大きく知名度の高い三菱UFJやみずほフィナン シャルグループの金融機関がトップ5に入っている(文系・男女)。ダ イヤモンド・ビッグ&リード今月発表したもので、職歴のある経営幹部 の意見とは大きく異なる結果となった。

厚生労働省が11月16日に発表した今春の大学卒業予定者の内定率 は57.6%と過去最低の水準となっている。

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