今日の国内市況:日本株は反落、債券先物は反発-円ほぼ全面高

東京株式相場は反落し、TOPI Xは6営業日ぶりに下げた。米国の新規失業保険申請件数の増加や為替 の円高傾向を嫌気し、電機など輸出関連株のほか、直近の上昇が目立っ ていた証券や不動産株などに売りが膨らんだ。ゴム製品や食料品など、 原料高による悪影響が懸念された業種も安い。

TOPIXの終値は前日比7.43ポイント(0.8%)安の930.31、 日経平均株価は90円72銭(0.9%)安の1万499 円4銭と3日ぶり に下落。

きのうの米国株安にもかかわらず、午前は東証1部の値上がり銘柄 数が値下がりを上回るなど底堅さを見せたが、午後に入ると金融引き締 め懸念で中国・上海総合指数が下落したことが投資家心理を冷やした。 取引終了にかけてはじり安展開で、TOPIXは安値引け。

米労働省が13日発表した先週1週間の新規失業保険申請件数は前 週から3万5000件増え、44万5000件となった。ブルームバーグがま とめたエコノミスト予想中央値は41万件。同指標を受け、13日のニ ューヨーク外国為替市場ではドルが対円で売られ、14日の東京市場で は82円台で円が強含んだ。

米半導体大手のインテルは13日、2011年1-3月(第1四半期) の売上高が111億-119億ドル(約9184億-約9846億円)と、ブル ームバーグが集計したアナリスト予想平均107億ドルを上回る見通し を示した。これを受けた東京市場では、半導体製造装置株の一角こそ高 かったが、為替の円高が重しとなり電子部品など周辺銘柄へは波及せず 、相場の押し上げ効果は限定的だった。

相場全体の上げ一服感が漂い、業種別では証券・商品先物取引や不 動産など直近上昇業種の下げが拡大した。このほか、ゴム製品や食品な ど原材料高が懸念される業種も下落。特に東証1部の業種別下落率1位 となったゴム製品株は、材料高で11年12月期は減益の公算が大きい とし、日興コーディアル証券が横浜ゴム、ブリヂストン、住友ゴム工業 を新規に投資判断「3(アンダーパフォーム)」と設定したことが響い た。また、シカゴ商品取引所では、トウモロコシ相場は過去1年で約6 割、大豆と小麦は約4割上げている。

一方、菅直人首相は14日、内閣改造に踏み切った。「たちあがれ 日本」を離党した与謝野馨元財務相を経済財政相に起用、仙谷由人官房 長官の後任に枝野幸男・民主党幹事長代理を充てた。

東証1部の売買高は概算で24億5993万株、売買代金は同1兆 7867億円。値上がり銘柄数は581、値下がりは937。なお、取引開始 とともに算出された日経225オプション1月限の特別清算値(SQ) は1万470円13銭と、13日の日経平均終値の1万589円76銭を119 円63銭下回った。

債券先物反発

債券市場で先物相場が小幅反発。前日の米国市場で雇用関連指標の 悪化などから債券高、株安となった流れを引き継ぎ、先物市場で買いが 優勢となった。半面、来週に20年利付国債の入札を控えて超長期債に 売り圧力が強まり、利回り曲線はスティープ(傾斜)化した。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比15銭高の140円18銭 で始まり、直後に5日以来、約1週間ぶりの高値となる140円34銭ま で上昇した。しばらく140円20銭付近でもみ合っていたが、午前の終 了にかけて上げ幅を縮め、結局は2銭高の140円05銭と、この日の安 値で引けた。

13日の米国債相場は3日ぶりに上昇した。米新規失業保険申請件 数が予想を大幅に上回ったほか、連邦準備制度理事会(FRB)の米国 債購入が一部トレーダーの予想を上回ったことなどが好感された。10 年債利回りは6ベーシスポイント(bp)低下の3.30%程度。一方、米 株式相場は反落した。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、前日比2bp低い1.17%で始まった。徐々に水準を切り上げ、午 後3時過ぎには1bp高い1.20%に上昇した。その後は1.195%で取引 されている。

超長期債が安い。来週20日に実施される20年債入札に向けた売 りなどが優勢となり、利回り曲線は期間の長いゾーンの上昇が大きくな ってスティープ化した。

新発20年物の123回債利回りは、朝方には1.975%に下げていた が、次第に売りが膨らむと、午後3時過ぎには前日比3bp高い2.01% と昨年12月半ば以来の高水準を記録した。また、新発30年物の33回 債利回りは前日比3bp高い2.16%に上昇。前日に付けた約1カ月ぶり 高水準となる2.165%に接近している。

菅直人首相はこの日、民主党役員人事と内閣改造を断行した。「た ちあがれ日本」を離党した与謝野馨元財務相(72)を経済財政担当相 に充てたほか、社会保障・税一体改革担当も兼務させた。海江田万里経 財相を経済産業相、仙谷由人官房長官の後任に枝野幸男幹事長代理 (46)、官房副長官には藤井裕久元財務相(78)を起用した。要職に 歴代の財務相経験者を配置することで財政再建路線を重視する姿勢が鮮 明になった。

円ほぼ全面高

東京外国為替市場では円が対ドルで今月5日以来の高値まで上昇し た。胡錦濤国家主席の訪米を来週に控えて、中国による早期利上げの思 惑が浮上。中国株の下落を背景にリスク回避の連想が働くなか、円は主 要通貨に対してほぼ全面高の様相となった。

ドル・円相場は1ドル=82円台後半から一時、82円49銭まで円 高が進行。午後4時38分現在は82円56銭前後で推移している。

一方、ユーロは欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁のインフレ 警戒発言などを手掛かりに全面高となった海外市場の流れを引き継いで 始まったが、欧州債務懸念がくすぶるなか、東京時間日中は伸び悩む場 面がみられた。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.33ドル台後半から一時、1.3323 ドルまでユーロが反落。ただ、欧州市場に向けては再びユーロ買いが優 勢となり、前日の海外市場で付けた今月4日以来の高値を上回る

1.3389ドルまで値を切り上げている。

中国人民銀行(中央銀行)の李東栄総裁補佐は、同国はインフレ期 待の高まりに直面しており、資本純流入の状況が続いていることから圧 力は強まりつつあるとの認識を示した。中銀のウェブサイトに14日掲 載された講演内容で明らかになった。その中で李総裁補佐は、中国は引 き続き人民元改革を推進し、同通貨の柔軟性向上を図る意向だと指摘し ている。

14日の中国株式市場で上海総合指数は下落。同国政府がインフレ 抑制を目指し、今日にも利上げと預金準備率引き上げを発表するとの観 測が広がった。

ユーロ・円相場は早朝に前日の海外市場で付けた昨年12月20日 以来のユーロ高値、1ユーロ=110円68銭に並んだ後、一時110円 08銭までユーロ安・円高が進行。一方、欧州市場に向けては110円台 半ば付近まで値を戻している。

国際通貨基金(IMF)の篠原尚之副専務理事は、13日行ったブ ルームバーグ・ニュースのインタビューで、欧州の財政危機問題の域外 への波及と世界経済への影響は限定的だとの見方を示した。同時に、欧 州の財政の持続性に対する市場の疑念は払しょくされていないとして、 財政危機に対する「包括的な」枠組みの構築と、欧州各国による財政赤 字削減や失業率引き下げなどの取り組みが重要だと強調した。

一方、菅直人首相はこの日、民主党役員人事と内閣改造を断行。正 午過ぎには新内閣の人事が発表されたが、市場で目立った反応は見られ なかった。

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