現在と先行きの景況感が2期連続悪化-日銀の生活意識調査

(発表内容を追加し、更新します)

【記者:日高正裕】

1月14日(ブルームバーグ):日本銀行が3カ月に1度実施してい る「生活意識に関するアンケート調査」(12月調査)で、現在を1年 前と比べた景況感が2期連続で悪化した。1年後を現在と比べた景況 感も2期連続で悪化した。エコカー購入補助金制度の終了などが影響 したとみられる。日銀が14日発表した。

現在を1年前と比べて「良くなった」と答えた回答の比率から「悪 くなった」と答えた回答の比率を引いた「現在の景況感DI」はマイ ナス51.7と前回調査(マイナス42.1)から悪化した。情報サービス 局の石井正信総務課長は「エコカー補助金が9月で終了するなど制度 的な見直しが何がしか影響しているのではないか」としている。

1年後を現在と比べた「1年後の景況感DI」もマイナス25.9 と前回調査(マイナス24.7)から小幅悪化した。「自分の家族の収入 の状況」や「勤め先や自分の店の経営状況」が1、2番目の根拠とし て挙げられたが、これらの回答比率が前回から小幅減少する一方、 「マスコミ報道を通じて」は31.3%と前回(29.5%)から増加した。

調査は20歳以上の4000人が対象で有効回答率は58.6%。11月 10日から12月6日にかけて実施された。現在の景気水準については 「悪い」という回答が83.6%と、昨年3月調査(87.5%)以来の水準 に増加した。現在を1年前と比べて「ゆとりが出てきた」との回答が 減少した一方、「ゆとりがなくなってきた」との回答が増加したことか ら、「暮らし向きDI」もマイナス48.1と5期ぶりに悪化した。

雇用不安は「かなり感じる」が増加

収入の増減については、現在を1年前と比べて「減った」との回 答が増加し、「増えた」「変わらない」との回答が減少した。1年後は 現在と比べて「減る」との回答が増加し、「増える」との回答が減少し た。支出の増減については、現在を1年前と比べて「増えた」との回 答が増加し、「変わらない」との回答が減少。1年後は現在と比べて 「減らす」との回答が増加し、「変えない」との回答が減少した。

1年後を見た勤労者の勤め先での雇用・処遇の不安については、 「かなり感じる」、「あまり感じない」との回答が増加した一方、「少 し感じる」との回答が減少した。

1年前と比べた現在の物価に対する実感については、「上がっ た」との回答が増加した一方で、「下がった」との回答が減少した。 1年前に比べて物価が何%変化したかを聞いた質問では、平均値(極 端な値を排除するため上下0.5%ずつ除く)は2.3%上昇と、前回調査 (1.3%上昇)から上昇した。中央値(回答を順番に並べ中央に位置す る値)は0.0%で前回から横ばいだった。

1年後は「ほとんど変わらない」-物価

石井課長は1年前と比べて物価が「上がった」との回答が増えた ことについて「昨年10、11月にたばこや生鮮食品が値上がりした影響 が何がしかあったのかもしれない」としている。1年後の物価につい ては、「ほとんど変わらない」との回答が増加した一方で、「上が る」、「下がる」との回答が減少した。

1年後の物価が現在と比べて何%程度変化すると思うかを聞いた 質問では、平均値が2.4%上昇と前回(2.5%上昇)からほぼ横ばい。 中央値は0.0%と前回から変わらなかった。5年間で毎年平均何%変 化するかについても、平均値は3.5%上昇と前回(3.3%上昇)からほ ぼ横ばいで、中央値は2.0%上昇で変わらなかった。

先行きの地価については「上がる」との回答が減少し、「下がる」 との回答が増加したことから、「地価見通しDI」はマイナス30.7と 09年3月調査(マイナス32.6)以来の水準に悪化した。日本経済の成 長力については、「より低い成長しか見込めない」との回答が63.9% と前回(64.0%)から横ばいだった。

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