日銀オペが2本とも札割れ、新規供給で潤沢姿勢示す―調達に安心感も

14日午後の短期金融市場では、日 本銀行が実施した2本の資金供給オペがいずれも応札額が通知額を大 幅に下回る札割れになった。この日は乗り換え分に加えて、新たに実 施されるオペが通知されるなど、日銀による潤沢な供給姿勢が示され、 金融機関の間で資金調達に対する安心感が広がった。

この日の全店共通担保オペ1兆円(期日2月15日)がスタートす る18日は期日が到来するオペがなく、以前に実施されたオペの継続で はない新規の実施となったため、応札額が4001億円にとどまった。4 営業日後の20日スタートの全店オペ(期日2月28日)も応札額が5200 億円と予定の8000億円を下回った。いずれも下限金利0.10%で応札 全額が落札された。

今週12、13日に実施された3本の共通担保オペ(総額2.8兆円、 金利入札方式)は、いずれも札割れを回避していた。

セントラル短資の金武審祐執行役員は、「日銀が本当に潤沢な供給 姿勢を続けるのか懐疑的な見方も一部で残っていたが、準備預金の新 しい積み期間に入る来週の当座預金が20兆円台に再び拡大され見込 みとなり、資金を取り急ぐ必要がないことが分かった」と指摘する。

日銀は昨年12月半ば以降、資金供給を積極化して当座預金残高を 23兆円まで拡大。今月5日までは20兆円超を維持していた。ただ、 銀行による準備預金の積み上げが大幅に進ちょくしたため、ここ1週 間は残高が18-19兆円台まで減少していた。

日銀の潤沢供給が、年末・年始を含む積み期間(12月16日-1 月15日)にとどまるのか、新しい積み期間(1月16日-2月15日) も継続されるのか注目されていたが、来週17、18日の当座預金は現時 点で20兆円台が維持され、潤沢供給継続の安心感が広がった。

レポ0.1%が下限

東短リサーチの寺田寿明研究員は、札割れの背景について、「レポ (現金担保付債券貸借)金利が上昇する見込みがないのであれば、前 もって必要以上にオペを落札する金融機関もなくなる」と指摘。日銀 オペに差し入れる担保を確保する目的でレポが0.1%を下回ることは 少なくなると言う。17日受け渡しのレポは0.11%を付けた。

この日のTB市場では、新発3カ月物164回債利回りが0.105-

0.11%近辺、6カ月物163回債は0.115-0.12%近辺と、前日と横ば い圏で推移した。市場では、証券会社で新発債の在庫が増加している との声が複数の市場関係者から聞かれた。

セントラル短資の金武氏は、「日銀はレポ金利を0.10%に張り付 けることでTB利回りの上昇を抑え込んでいる」と言う。来週は1年 物(発行額2.5兆円)、3カ月物(4.8兆円)、2カ月物(2.5兆円)の 入札ラッシュを控えている。

国内証券のディーラーは、日銀オペに対する必要以上の応札が少 なくなったことで、担保確保の需要が減り、レポは0.10-0.105%が 下限になると指摘。0.11%を下回るTB3カ月物の利回り水準は買わ れ過ぎとの見方を示した。

積み最終日

短資会社によると、積み最終日の無担保コール翌日物は誘導目標 「0-0.1%」に対して朝方は証券会社や信託銀行が0.09%、都市銀 行や地方銀行が0.085%で調達。その後は0.075-0.08%に水準を切り 下げ、午後は0.06%まで低下した。

この日の翌日物取引(14日-17日)は実質的な積み最終日である のと同時に新しい積み期間(1月16日-2月15日)も含まれるが、 今積み期間は日銀が昨年12月半ば以降に資金供給を積極化して積み が大幅に進ちょくしたため、最終調整の調達需要も限定的だった。

2回目のCP買い入れ

日銀が実施した2回目の資産買入基金によるコマーシャルペーパ ー(CP)買い入れ入札は、応札額が4190億円、落札額が1000億円 で、応札倍率は4.19倍。最低落札利回りが0.125%、平均落札利回り は0.127%だった。日銀は今年の年末をめどにCPの買い入れ残高を 5000億円まで積み上げる予定。

最上位格付けa-1プラスやa-1の一般企業が発行するCPの 金利水準は、2月から4月にかけて償還する銘柄で0.12-0.13%前後 となっている。

前回12月10日の入札は4999億円の応札が集まり989億円を落札。 応札倍率は5.05倍。案分落札利回りが0.131%、平均落札利回りは

0.142%となり、市場では資産担保CP(ABCP)の応札が中心にな ったとの見方が多かった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE