欧州債:ドイツ国債が下落、ECB総裁のインフレ圧力発言に反応

欧州債市場ではドイツ国債相場が 下落し、同2年債利回りは1カ月ぶりの大幅上昇となった。欧州中央 銀行(ECB)のトリシェ総裁がユーロ圏のインフレ圧力が高まる可 能性があると発言したことに反応した。

ドイツ10年債利回りは昨年4月以来の高水準に達した。トリシェ 総裁は政策発表後の記者会見で、「インフレに対する上向き圧力の兆 候がみられる」と述べ、「政策金利を動かさないとあらかじめ約束す ることはない」と言明した。ECBはこの日の政策決定会合で政策金 利を据え置いた。

スペインを中心に高債務国の国債相場が上昇した。スペインが実 施した5年債入札で応札倍率が上昇したことが背景にある。イタリア 国債も、同国の国債入札をきっかけに上昇した。ドイツのショイブレ 財務相はこの日、欧州連合(EU)加盟国は債務危機に対する「包括 的なパッケージ」を3月までにまとめるとの見解を示した。

クレディ・アグリコルCIB(ロンドン)の債券ストラテジスト、 ピーター・チャットウェル氏は、「トリシェ総裁はインフレについて 発言しただけでなく、次の動きが利上げであり、ソブリン債危機が完 全に終結するかどうかに関係なく実施されることを指摘した」と述べ、 「こうした理由からドイツ国債が売りを浴び、短期債に大幅な調整が 入った」と説明した。

ロンドン時間午後4時27分現在、ドイツ2年債利回りは前日比 10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し1.09%と、先 月8日以降で最大の上げとなった。1%を突破したのは先月22日以降 で初めて。ドイツ10年債利回りはほぼ変わらずの3.05%。一時は

3.09%まで上げた。

スペイン10年債利回りは前日比11bp低下し5.37%。ドイツ 10年債に対するスプレッド(上乗せ利回り)は9bp縮小の230bp。 先月9日以来の最小となる場面もあった。イタリア10年債利回りは8 bp下げ4.71%。

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