11月の機械受注は3カ月連続減-基調判断を下方修正(Update3)

昨年11月の機械受注(船舶と電力 を除く民需)は、予想に反して3カ月連続で減少した。企業収益は改 善しているものの、非製造業を中心に設備投資への姿勢が依然、慎重 であることが示された。内閣府は基調判断を1年ぶりに下方修正した。

内閣府が13日発表した機械受注統計によると、11月のコア機械 受注(季節調整値)は前月比3.0%減の7230億円。内訳は製造業が同

10.6%増、非製造業が同10.5%減だった。前年同月比では11.6%増加 した。ブルームバーグ・ニュースの事前調査による予測中央値は前月 比2.0%増、前年同月比17.4%増。前月比予想の幅は4.5%減から5.3% 増だった。

機械受注は各企業が設備用機械をメーカーに発注する段階で集計 するため、実際の設備投資に半年程度先行するとされる。内閣府はコ ア機械受注の基調判断を「持ち直し傾向にあるものの、非製造業で弱 い動きがみられる」とし、前月までの「持ち直し」との判断を下方修 正した。

マネックス証券の村上尚己チーフエコノミストは、全体の足を引 っ張ったのは非製造業で「特に振れが大きい通信業からの受注が2カ 月連続での大幅減となったのが響いた」と分析。ただ、携帯電話の受 注も含む通信業の受注はかく乱要因になることも多いとし、「過度に懸 念する必要はないだろう」とした上で、むしろ12月の景気ウォッチャ ー調査が2カ月連続で改善するなど、「日本経済は復調していることを 注視すべき局面」との見方を示した。

落ち込みの背景に内需の弱さ-非製造業

内閣府の杉原茂景気統計部長は記者説明で、「実績として2カ月連 続で非製造業が大きく落ち込んだので、今後注視する必要がある」と する一方、「基本的な動きは持ち直しの範囲内で、判断自体も180度変 えたわけではない」と語った。

非製造業がマイナスとなった構造的要因について「設備投資はあ る程度、生産が回復してきて、それが設備投資に結びつく」と説明。 「内需は回復していないわけではないが、それが設備投資に結びつく ほど力強さがない」と述べた。

非製造業の受注減の要因となった業種は通信業、運輸業、金融・ 保険業。内閣府は、通信業に含まれる振れの大きい携帯電話を4月分 から同統計の調査対象としないことを明らかにした。設備投資でなく 個人消費としてみなされる場合が多いことを理由に挙げた。一方、製 造業でプラスに寄与した業種は情報通信機械、その他輸送用機械、化 学工業など。

伊藤忠商事の丸山義正主任研究員は、夏場以降の円高に伴う国内 生産の競争力低下を受けて、大企業製造業などが国内設備投資計画を 下方修正していると指摘。「今後も、設備投資は緩やかな増勢を維持す るものの、日本経済の成長をけん引するほどの力強さは見込めないだ ろう」との見方を示した。

10-12月はマイナスへ

内閣府が昨年9月末時点で主要機械メーカー280社を対象に調 査・集計した10-12月期のコア機械受注の見通しは前期比9.8%減。 7-9月期の実績は同9.6%増と4四半期連続のプラスだった。内閣 府は12月が前月比7.8%減でも10-12月期の見通しを達成できると している。

三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉チーフエコノミストは、 10-12月期に前期比0.0%にするためには、「12月分が前月比24.1% 増になることが必要でこちらのハードルは高い」と述べ、10-12月期 の前期比は、見通しより良い結果を予想しつつも、マイナスの可能性 が大きいとの見方を示した。

トヨタ自動車の豊田章男社長は10日、米デトロイトでの北米国際 自動車ショーで、同社が設備投資を抑制する中でも生産拡大を目指す 考えを示した。一方、東芝の佐々木則夫社長は5日、半導体事業の設 備投資について11年度は、「前年度に比べ10%くらい増やすのではな いか」との見通しを明らかにした。

--取材協力:中島三佳子、Minh Bui, Theresa Barraclough Editor Editor:Norihiko Kosaka, Hitoshi Ozawa

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