米国株:続伸、08年8月来高値-銀行の判断引き上げ

米株式相場は続伸。主要株価指 数は2008年8月以来の高値となった。増配見通しを理由に、ウェ ルズ・ファーゴが大手銀行の投資判断を引き上げたことが好感された。 欧州が危機管理に向けた取り組みを強化するとの観測も買い材料。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)とシティグループが上昇。J Pモルガン・チェースは、同行のジェイミー・ダイモン最高経営責任 者(CEO)が米経済専門局CNBCに対し、配当を引き上げる意向 を示したことをきっかけに買い進まれた。カナダのコンソリデーテッ ド・トムソン・アイロン・マインズは急伸。北米最大の鉄鉱石生産会 社クリフス・ナチュラル・リソーシズは、同社を49億カナダ・ドル (約4120億円)で買収することで合意した。コンピューター・グ ラフィックス(CG)用半導体メーカーのエヌビディアも値上がり。 オッペンハイマーは半導体業界の業績が「好調な1年」になると予想 した。

S&P500種株価指数は前日比0.9%高の1285.96。終値で は08年8月28日以来の高値。ダウ工業株30種平均は83.56ド ル(0.7%)上昇の11755.44ドル。

RBCウェルス・マネジメントの株式戦略ディレクター、フィリ ップ・ダウ氏は、「銀行の増配やM&A(合併・買収)活動は、経済 が回復から拡大へと段階を進めつつあることを示唆している」と指摘。 「企業は大量の現金を蓄えている。発表されている業績は非常に力強 い。株式相場は今年、10-15%上昇するとみている」と述べた。

S&P500種は09年3月の安値から90%上昇。政府の刺激策 や企業利益が予想を上回ったことが背景にある。同指数構成銘柄の 2010年業績は、これまでに発表された3四半期すべてで市場予想を 上回った。ブルームバーグがまとめたデータによると、アナリストは 企業利益が今年は14%増加すると見込んでいる。

米株式相場は、欧州株が値上がりした流れを引き継いだ。ポルト ガルはこの日、2020年償還債を5億9900万ユーロ発行した。平 均落札利回りは6.716%。前回の昨年11月10日の入札では

6.806%だった。同国は6億5000万ユーロ相当の2014年償還債 も利回り5.396%(昨年10月27日は4.041%)で発行した。

金融株指数は1.7%高と、S&P500種の業種別10指数で値 上がり率トップ。ウェルズ・ファーゴは米大手行の判断を「マーケッ トウエート」から「オーバーウエート」に引き上げた。配当性向が今 年は2倍に拡大する可能性があることを理由に挙げた。

金融株が高い

BOAは2%高。シティグループは2.8%上昇。

JPモルガンは2.6%高と、ダウ30種平均の値上がり率トッ プ。ダイモンCEOはCNBCとのインタビューで、配当を引き上げ る意向を明らかにした。実施は第2四半期になりそうだとしたものの、 具体的な時期や増配額は明示しなかった。同行の配当は現在1株当た り5セント。2年前は同38セントだった。

ハンティントン・アセット・マネジメントのランディ・ベイトマ ン最高投資責任者(CIO)は、配当と買収は「銀行株を保有する2 大要素で、過去数年はこれが欠けていたが、散見され始めている」と 指摘。「景気回復を持続させるには力強い金融株の上昇が必要である と、大半の市場参加者は確信している」と述べた。

コンソリデーテッド・トムソンはニューヨーク市場で33%高、 トロント市場では30%上昇。クリフスの11日の発表文によると、 同社は コンソリデーテッド株1株に対して17.25カナダ・ドルを 支払う。

エヌビディア

エヌビディアは15%高と、S&P500種の値上がり率2位。オ ッペンハイマーのアナリスト、リック・シェイファー氏は12日のリ ポートで、「第4四半期の決算は精彩を欠く内容だったものの、第1 四半期が『最終章』となり、2011年は半導体業界にとって好調な1 年になると予想する。11年の第2四半期は根本的な変化を記すこと になろう」と指摘した。同氏は好ましい銘柄の中にはエヌビディアと テキサス・インスツルメンツ(TI)が含まれるとした。

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