1月12日の米国マーケットサマリー:株が08年8月以来の高値

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3133 1.2974 ドル/円 82.98 83.24 ユーロ/円 108.97 107.99

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,755.44 +83.56 +.7% S&P500種 1,285.95 +11.47 +.9% ナスダック総合指数 2,737.33 +20.50 +.8%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .60% +.02 米国債10年物 3.37% +.03 米国債30年物 4.54% +.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,385.80 +1.50 +.11% 原油先物 (ドル/バレル) 91.76 +.65 +.71%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対し1カ月で最 大の上げとなった。ポルトガルの国債入札で借り入れコストが低下し たことや、欧州の指導者らが債務問題に苦慮する国への支援拡大を検 討しているとの観測が背景にある。

ユーロは対ドルで200日移動平均を上回った。あす13日には、 スペインとイタリアで国債入札が予定されている。また来週は、ユー ロ圏財務相会合が開催される。ドルは対円での下げを縮小。米連邦準 備制度理事会(FRB)が12日発表した地区連銀経済報告(ベージ ュブック)によれば、米国経済は12月にかけて、全般に緩やかに拡 大した。好調な年末商戦や製造業の回復が寄与した。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)の債券・通貨ストラ テジー担当チーフテクニカルアナリスト、ジョージ・デービス氏(ト ロント在勤)は、「欧州での救済基金の規模拡大をめぐる議論につい て、様々な情報が伝わっている」とし、「それが若干センチメントを 下支えしている。200日移動平均を突破したという事実で、上方向の モメンタム(勢い)が強まった」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時43分現在、ユーロは対ドルで1ユー ロ=1.3142ドルと、前日の1.2974ドルから1.3%高。取引時間 中の上昇率としては昨年12月13日以降で最大。対円では0.7%上 げて108円77銭(前日107円99銭)。ドルの対円相場は0.3% 安の1ドル=82円99銭(前日は83円24銭)。一時0.5%安ま で下げる場面もあった。

◎米国株式市場

米株式相場は続伸。主要株価指数は2008年8月以来の高値とな った。増配見通しを理由に、ウェルズ・ファーゴが大手銀行の投資判 断を引き上げたことが好感された。欧州が危機管理に向けた取り組み を強化するとの観測も買い材料。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)とシティグループが上昇。J Pモルガン・チェースは、同行のジェイミー・ダイモン最高経営責任 者(CEO)が米経済専門局CNBCに対し、配当を引き上げる意向 を示したことをきっかけに買い進まれた。カナダのコンソリデーテッ ド・トムソン・アイロン・マインズは急伸。北米最大の鉄鉱石生産会 社クリフス・ナチュラル・リソーシズは、同社を49億カナダ・ドル (約4120億円)で買収することで合意した。コンピューター・グラ フィックス(CG)用半導体メーカーのエヌビディアも値上がり。オ ッペンハイマーは半導体業界の業績が「好調な1年」になると予想し た。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.9%高の1285.96。ダウ工業株30種平均は

83.56ドル(0.7%)上昇の11755.44ドル。

RBCウェルス・マネジメントの株式戦略ディレクター、フィリ ップ・ダウ氏は、「銀行の増配やM&A(合併・買収)活動は、経済 が回復から拡大へと段階を進めつつあることを示唆している」と指摘。 「企業は大量の現金を蓄えている。発表されている業績は非常に力強 い。株式相場は今年、10-15%上昇するとみている」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は下げ幅を縮小。午後に実施された10年債入札 (210億ドル)では、海外の中央銀行を含む間接入札が好調だった。

この日は、欧州当局者が域内の債務危機解決に向けて取り組み を強化しているとの観測から、米国債に対する逃避需要が落ち込み、 米国債は一時下落していた。午後の入札では、間接入札の割合が

53.6%と、昨年9月以来の最高を記録。過去10回の平均は

44.5%だった。米連邦準備制度は量的緩和策第2弾に基づき、今後 4週間で1120億ドルの米国債を購入する計画だ。

ジェフリーズ・グループの政府債エコノミスト、トーマス・サ イモンズ氏は、「利回りは以前よりも動きが良くなっている。間接入 札がある程度回復してきた」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時22分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の3.35%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3日続伸。ドルの下落で貴金属をはじ め商品全般への需要が高まった。

欧州金融市場でポルトガルの借り入れコストが下げたほか、ドイ ツのメルケル首相が高債務国を支援する姿勢を示したことから、ドル が対ユーロで下落した。前日には日本が欧州金融安定ファシリティー (EFSF)発行債を購入する意向を表明し、中国に続いて日本も欧 州支援に乗り出すことが明らかになった。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)の金属トレーダ ー、マット・ジーマン氏は、「ユーロ圏の問題はとりあえず脇に置い て、もっとリスクをとることに市場は意欲的になっている」と指摘。 「世界経済の回復に対する楽観が広がっており、商品は全般に有望視 されている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比1.50ドル高の1オンス=1385.80ドルで終了した。 過去2営業日で合わせて1.1%の値上がり。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。2年3カ月ぶりの高値をつけ た。原油在庫が予想以上に減少したことが買いを誘った。欧州当局者 が債務危機の解決に向けて取り組みを強化するとの思惑からS&P 500種株価指数が上昇したことも支援材料。

米エネルギー省によると、先週の原油在庫は前週比215万バレ ル減少の3億3310万バレルと、昨年2月以来の低水準となった。ブ ルームバーグの調査では140万バレルの減少が見込まれていた。欧 州各国がポルトガル支援を検討していることを好感し、S&P500種 は2008年8月以来の終値ベースでの高値を上回った。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチの マイケル・リンチ社長は、「原油在庫は大幅に減少したが、予想の範 囲を外れたわけではない」と述べた。さらに「ポルトガル向け救済パ ッケージがまとまりそうで、それが安ど感につながっている。欧州財 務危機は過去1年、主な懸念材料となっている」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比75セント(0.82%)高の1バレル=91.86ドルで終了した。終 値ベースでは2008年10月3日以来の高値。この1年間では14% 上昇している。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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