2011年の米住宅市場:回復力弱く、経済成長への大きな寄与は期待薄

【記者:Kathleen M. Howley】

1月12日(ブルームバーグ):今年は米住宅市場がどん底からはい 上がり始める年となる可能性がある。ただ、住宅差し押さえが引き続 き重しとなるため回復の勢いは弱く、経済成長への寄与はさほど見込 めないとエコノミストらはみている。

住宅ローン債権の米最大の買い手であるファニーメイ(連邦住宅 抵当金庫)によると、米住宅価格は今年7-9月(第3四半期)に上 昇を開始し、年間では0.6%上げる見通し。先月のシカゴ連銀のシン ポジウムでエコノミスト30人が示した予想の中央値によれば、インフ レ調整後の住宅建設の指標とされる実質住宅投資は今年、9.6%増加す る見込み。昨年までは5年連続で減少し過去最低水準に落ち込んだ。

スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住 宅価格指数の共同開発者であるカール・ケース氏は、「今年、住宅が回 復する可能性は高いが、米経済に大きく寄与するには不十分だろう」 と指摘。「われわれは50年ぶりの不況から抜け出そうとしているとこ ろであり、住宅差し押さえの問題にも依然として対処する必要がある」 と説明した。

取引が昨年落ち込んだ後、住宅需要は落ち着きを取り戻しつつあ るようだ。全米抵当貸付銀行協会(MBA)や全米不動産業者協会(N AR)、ファニーメイ、フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の予 測によると、住宅の販売と建設は今年の全四半期で増加する見込み。 ムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミスト、マーク・ザン ディー氏は、金融機関による住宅差し押さえ遂行の遅れが、より幅広 い回復の実現に向けて最大の難問になるだろうと指摘した。

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