日航社長:アメリカン以外とも共同事業を検討-キャセイなど視野

国際航空連合ワンワールドに加盟 する日本航空は、連合内の米アメリカン航空と展開していく共同事業 を、他の複数の連合メンバーとも行うことを検討している。提携先と しては、香港のキャセイ航空などを視野に入れている。独占禁止法の 適用除外(ATI)取得を前提に、連合内で提携して国際線事業の強 化を目指す。

日航の大西賢社長は11日のインタビューで、「われわれはワンワ ールドのメンバーと共同事業ができる。そのような形でオープンスカ イが進んでいくのが一番好ましい姿だ」と述べた。提携先の候補とし て、香港ではキャセイ航空が「最も望むところだ」と語った。

日航とアメリカンは11日、4月からの共同事業開始を発表。アジ アと北米間の対象路線で、顧客に最適な運航スケジュールに組み合わ せるほか、運賃の共通化、共同サービス展開などを行い、乗り継ぎな ど利便性の向上や競争力の強化を目指す。実現の背景には、航空会社 が路線や便数などを自由に設定できる航空自由化(オープンスカイ) 協定に日米両政府が署名したことや、両社のATIを日米当局がそれ ぞれ認可したことがある。

大西社長は共同事業の検討に関して、「オープンスカイ交渉は国の 政策として進めていくわけだから、それがきれいにアライアンスと合 致するかどうは分からない」と述べ、「もともとオープンスカイとは国 が決めるものであって、われわれがグリップを握っている状態ではな い」と説明した。

世界に開かれたゲートウェイへ

馬淵澄夫国土交通相は昨秋の日米オープンスカイ共同署名の際に、 「今後は東アジアとASEAN(東南アジア諸国連合)でも逐次、同 様の展開をしていく」と述べ、世界に開かれたゲートウェイとする航 空政策を表明している。

大西社長は日航再建の基本方針として「ネットワークを小さくし、 しっかりとした経営をやっていく。これがわれわれのシナリオだ」と 語った。一方、「航空会社にとってネットワークは非常に大切で、商品 の品揃えがしっかりしていることはわれわれの生命線だ」と強調した。

更生計画の下でのグループ再建で事業展開に制約がある中、大西 社長は「われわれができないことも、アメリカンと一緒になればネッ トワークをキープもしくは拡大していくことができるため、非常にわ れわれにとって助けになる」と共同事業の意義を指摘した。日航とア メリカンは共同事業により、両社で初年度に約130億円の経済効果を 見込んでいるという。

今後、国際航空連合スターアライアンス加盟の全日本空輸と米ユ ナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス傘下のユナイテッド 航空とコンチネンタル航空も、同様の共同事業を検討しており、アラ イアンス間を軸としたサービス競争は一段と加速する見通し。

-- Editors:Hideki Asai、Tetsuzo Ushiroyama