ハーバードとドレクセル仕込みのヘッジファンド、問題資産で大儲け

米ロサンゼルスに本拠を置くヘッ ジファンド会社、キャニオン・パートナーズの共同創業者、ジョシュ ア・フリードマン氏(54)は、カリフォルニア州のモハーベ砂漠やデ スバレーを走る全長508マイル(約818キロメートル)の自転車レー スで吹き飛ばされそうな強い向かい風を受けながらも、自らの担当区 間86マイルを完走。疲れもほとんど見せずに自転車から降りた。

個人トレーナーで2007年のレース時のチームメートの1人であ るデービッド・ガラファ氏によると、フリードマン氏は「大いに楽し めた」と語ったという。

フリードマン氏の持久力は、同氏とパートナーのミッチェル・ジ ュリス氏(55)によるキャニオン・パートナーズの経営手法にも通ず るものがある。両氏は1990年に同社を創業。190億ドル(約1兆5800 億円)を運用し、ヘッジファドの収益性ランキングでは世界9位、運 用資産ランキングでは同17位の業界大手に躍進させた。「ブルームバ ーグ・マーケッツ」誌2月号が報じた。

フリードマン、ジュリス両氏はともにハーバード大学で法学士や 経営学修士(MBA)の学位を取得して80年代初頭に卒業後、米証券 会社ドレクセル・バーナム・ランベールに入社した。ジャンク債の全 盛期だった当時、ドレクセルは両氏をカール・アイカーン氏ら企業乗 っ取り屋と呼ばれる投資家の支援に使った。ドレクセルで投資技術を 磨いた両氏は、同社の血筋を引いて銀行の貸付債権やジャンク債、住 宅ローン担保証券(MBS)、航空機リース債権といった問題資産を中 心に運用している。

ビジネスの基本

「われわれのビジネスの基本は、取引価格が本質的価値から逸脱 している混乱した市場と資産を見いだすことだ」とフリードマン氏は 説明した。

キャニオンの旗艦ファンド、「キャニオン・バリュー・リアライゼ ーション・ファンドLP」(運用資産90億ドル)は95年の運用開始以 降、下落したのは2年だけ。多戦略投資テクニックを駆使し、市場の 状況変化に応じて運用を見直している。2008年に同ファンドが損失を 計上した後、フリードマン氏とジュリス氏は金融危機に乗じ、売られ 過ぎた銀行融資債権やMBSに投資した。10年1-10月期のリターン はプラス11.5%と、運用資産10億ドル以上の好成績ヘッジファンド 上位100本の中で51位。10年通期のリターンはプラス14.4%だった。

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