TB落札金利3カ月ぶり低水準、日銀供給姿勢変わらず-0.1%に接近

財務省が実施した国庫短期証券(T B)3カ月物入札は、落札利回りが3カ月ぶりの低水準になった。日 本銀行の潤沢供給の姿勢が変わらず、金融機関の余剰資金の流入が続 いたためだ。もっとも、準備預金の付利金利0.10%に一段と接近した ことで、金利低下は限界的との声も聞かれた。

TB3カ月物164回債の最高落札利回りは前回比0.4ベーシスポ イント(bp)低下の0.1063%と、昨年10月13日(0.1061%)以来の 水準になった。日銀が資産買入基金の創設など包括緩和を決定した翌 日の10月6日の入札では0.1035%と、4年半ぶりの低水準を記録し ていた。

市場関係者によると、164回債は入札前から0.1063%が取引され ており、入札結果は予想通りだという。入札後は一時0.105%まで低 下した後、平均落札水準0.1054%で推移した。応札倍率は4.85倍と 前回(4.27倍)から上昇した。

国内大手金融機関の資金担当者は、日銀口座に資金を放置しない で運用する銀行や証券会社の在庫確保の需要が集まったと指摘。日銀 は市場機能重視から目線を変え、札割れになっても供給オペを淡々と 続けるため、TB購入で余資を消化せざるを得ないと話す。

年明けのTB市場では、3月末までに償還する年度内銘柄の利回 りが0.1%を下回り、0.1%の準備預金口座を持たない投資信託や海外 投資家の買いが指摘される。残存期間の短い銘柄ほど需給がひっ迫し ているため、4月償還銘柄も0.10-0.105%まで買われている。

日銀は昨年12月半ば以降、積極的な資金供給で当座預金残高を拡 大している。資金余剰が強まる中、レポ(現金担保付債券貸借)が0.1% を下回り、準備預金の付利0.1%との対比からレポで運用できなくな った銀行などの資金がTB市場に流れ込んでいる。

札割れ回避も需要は限定的

この日の全店共通担保オペ1兆円(1月14日-2月17日)は1 兆2331億円の応札が集まり、3営業日ぶりに札割れを回避した。ただ、 前日は本店オペ6000億円(1月12日-20日)と全店オペ1兆円(1 月13日-2月14日)がともに大幅な札割れになっており、この日の オペも需要は限定的。実施が見送られても影響は小さいとの見方が出 ていた。

国内大手銀行の短期金利ディーラーは、長期金利が上昇しそうな 局面で日銀が資金供給の手を緩めると批判が高まりかねないため、包 括緩和拡大の要請をかわすためにも必要以上の資金供給を続けている のではないかとの見方を示した。

日銀は市場機能をできるだけ守るために準備預金の利息を0.1% で維持し、過度の金利低下を抑制している。取引コストを考慮すると TB3カ月物の運用利回りに妙味はなく、準備預金に資金を放置する 方が合理的との見方もある。ただ、国内大手金融機関の担当者は、必 要以上に準備預金を積まないようにしている銀行が多く、低利回りの TB購入を続けると言う。

もっとも、国内証券のディーラーは、3カ月物のTB利回りは目 先の下限を付けたとみている。4年半ぶりの低水準を記録した昨年10 月上旬の市場では一段の利下げ観測もくすぶっていたが、現在は付利 金利の0.1%は維持されるとの見方が大勢になっているためだ。

別の国内証券のディーラーは、準備預金の新しい積み期間に入る 来週は国内銀行も余剰資金を抱える余裕が生じるため、TBの積極的 な買いがやや弱まると予想していた。

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