【個別銘柄】銀行、トヨタ、セ硝子、宇部興、ABC、出光、タクト

株価変動材料の出た銘柄の終値は 以下の通り。

大手銀行株:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は前 日比3.6%高の458円、みずほフィナンシャルグループ(8411)が3.1% 高の168円など。内閣府が前日午後に発表した日本の景気先行指数は 5カ月ぶりに上昇、きょう午後2時発表の景気ウォッチャー調査でも、 先行き判断が43.9と前月の41.4から改善、国内景気の回復を見込む 買いが入った。ユナイテッド投信投資顧問の井上淳氏は、米経済指標 の足元の改善を受け、「グローバルなデフレリスクは相当遠のいた」と 指摘。デフレ下では手が出せなかった銀行や不動産は、「リスク後退で 割安感が評価されやすい」と話していた。

トヨタ自動車(7203):1.3%高の3500円。年初から8.7%上げ、 日経平均225銘柄の年初来騰落で上昇率14位。上位には相対的に輸出 関連企業が多い。米国トヨタ自動車販売のジム・レンツ社長はデトロ イトで開催中の北米国際自動車ショーで、今年下期の販売の伸びが上 期から加速するだろうとの見解を示唆。米国を中心とした景気回復期 待が強い中、買い優勢となった。

消費者金融株:プロミス(8574)が3.4%高の573円、アコム(8572) が7.1%高の1194円。米格付け会社のスタンダード&プアーズ・レー ティングズ・サービシズ(S&P)は11日、両社格付けを引き下げ、 アウトルックを「ネガティブ」としたが、悪材料が出尽くしたと認識 され、買いが先行した。立花証券の平野憲一執行役員は、「金融セクタ ーが今年かなりアウトパフォームするという認識が高まっている。空 売り筋が買い戻し体制に入っている」との見方を示した。

セントラル硝子(4044):3.7%高の418円。一時428円と昨年5 月14日以来、約8カ月ぶりの高値を回復した。リチウムイオン電池用 電解液の量産開始に伴う業績寄与に従って株価は上昇していくとみて、 三菱UFJモルガン・スタンレー証券は11日付で投資判断を「アウト パフォーム」、目標株価490円で調査を開始した。

宇部興産(4208):6.2%高の257円。2011年3月期の連結営業利 益が前期比約4割増の400億円弱と、従来予想の360億円を上回る見 通しと12日付の日本経済新聞朝刊が報道。自動車のタイヤや合成繊維 に使うナイロン原料の価格が想定を大きく上回って推移していること や、出荷数量の増加などが背景という。

エービーシー・マート(2670):3.4%高の3075円。メンズブーツ の好調に加え、品ぞろえを拡充したレディースシューズが伸び、3- 11月の連結純利益は前年同期比34%増の136億円となった。また今期 末に上場10周年記念配当を実施、年間配当予想を従来から10円増額 し48円としたため、良好な収益環境を評価した買いが入った。

オーエスジー(6136):3.1%高の1008円。11年11月期の連結純 利益を前期比38%増の52億円と計画した。成長市場であるアジアを 中心に生産能力の増強を図るほか、既存の自動車産業から航空機産業 やIT部品などに重点顧客産業のすそ野を広げる。年間配当予想を前 期比4円増の1株当たり16円としたことも買いを誘った。

出光興産(5019):2.8%安の8750円。同社が保有する豪州北東部 エンシャム石炭鉱山の操業が、記録的な豪雨の影響で12月下旬から停 止、いまだ再開の見通しが立っておらず、警戒視された。日興コーデ ィアル証券の塩田英俊アナリストは、出光の事業全体から見ると豪州 の石炭事業は大きなウエートを占めていないが、「復旧費用がかさめば、 業績にネガティブな影響が出る可能性はある」と指摘していた。

タクトホーム(8915):4.5%安の10万300円と今年初めての下げ。 分譲住宅の販売は足元で好調だが、11年5月期の売上高見通しを従来 予想通りの600億円で据え置いたことが嫌気された。前日まで連日で 昨年来高値を更新していたため、反動売りも出やすかった。

千代田インテグレ(6915):8.4%高の1332円。東南アジア向けに AV機器関連部品などが伸び、9-11月の連結純利益は前年同期比

2.6倍の3億4800万円だった。好業績を評価する買いが優勢となった。

井筒屋(8260):7.7%高の70円。緩やかな消費回復の動きが見ら れるとし、11年2月期の連結純利益予想を17億5000万円から20億 円に14%引き上げたため、足元の業績好転が評価された。前期は33 億円の赤字。

スギホールディングス(7649):1.3%高の1991円。調剤事業が好 調に推移、子会社群の採算改善も進み、11年2月期業績の上振れ期待 が広がった。会社側は11日、今期連結営業利益予想を112億円(前期 比10%増)で据え置いたが、担当アナリスト7人の同予想値平均は122 億円となっている。

東京エレクトロンデバイス(2760):3.7%高の17万6000円。メ リルリンチ日本証券では、東証が11日に公表したTOPIX浮動株比 率定期見直しを受け、ウエートが上昇する31銘柄の中で最も買いイン パクトが大きい、投資家向けリポートで言及した。

JSR(4185):4.3%高の1721円。発行済み株式総数の1.23% に相当する300万株を上限に自己株買いを行うと11日に発表、株式需 給の改善などが期待された。取得期間は12日から3月31日まで。

堺化学工業(4078):2.3%高の449円。一時467円と09年9月以 来の高値を付けた。コスモ証券は12日、スマートフォンの普及に連れ て、積層セラミックコンデンサに使われる誘電体材料(チタン酸バリ ウム)が伸びると予測、目標株価を株価純資産倍率1倍の700円とし て、調査を開始した。

三井松島産業(1518):2.2%高の187円。一時191円と昨年5月 13日以来、約8カ月ぶりの高値を付けた。オーストラリアの資源探査 会社に出資することが明らかになり、石炭資源の発掘や権益確保など による将来的な収益貢献が期待された。

オリックス(8591):1.6%高の8160円。2本立て総額600億円の 国内普通社債の発行条件が12日決定。財務体質改善などを見込む買い が入った。個人向け5年債は500億円、利率1.04%としている。

日本電工(5563):1.5%高の674円。クレディ・スイス証券は12 日、鉄鋼業界のファンダメンタルズ底入れや合金鉄スプレッドの反転 を期待するなどと指摘し、同社株の投資判断を「中立」から「アウト パフォーム」に引き上げた。目標株価も600円から760円に上方修正。

パスポート(7577):80円(34%)高の316円ストップ高(制限 値幅いっぱいの上げ)。なお40万株超の買い注文を残した。既存店売 上高が前年水準を上回ったほか、不採算店の閉鎖などで収益性も改善、 11年2月期の単体純利益は前期比10%減の2億3000万円になる見通 し。前回予想の1億8000万円からは28%の増額修正となる。年間配 当予想も、1株当たり5円から10円に増額、買いが集まった。

電気自動車関連株:高岳製作所(6621)が7.3%安の473円、シ ンフォニアテクノロジー(6507)が8.4%安の285円など東証1部の 下落率上位に並んだ。電気自動車(EV)用の急速充電器を開発して いることが材料視され、買いが集めてきたが、この日は銀行や不動産 株に循環物色の矛先が向かい、持ち高整理の売りに押された。

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