1月11日の米国マーケットサマリー:ユーロ上昇、日本のEU債購入で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2981 1.2951 ドル/円 83.21 82.71 ユーロ/円 108.01 107.12

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,671.81 +34.36 +.3% S&P500種 1,274.47 +4.72 +.4% ナスダック総合指数 2,716.83 +9.03 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .59% +.02 米国債10年物 3.34% +.05 米国債30年物 4.49% +.03

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,384.30 +10.20 +.74% 原油先物 (ドル/バレル) 91.38 +2.13 +2.39%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが円に対し、約6週間で 最大の上げとなった。欧州金融安定ファシリティー(EFSF)がア イルランド支援に向けて月内に発行を予定している債券について、日 本政府が購入の意向を示したことが材料。

オーストラリア・ドルは米ドルに対し1カ月ぶり安値に下落。豪 州での洪水では、ブリスベーンでも住民が避難を始めた。スイス・フ ランはドルとユーロに対して値下がり。スイス国立銀行(SNB、中 央銀行)がフラン高抑制に向け行動を起こすとの見方や日本政府によ る欧州支援表明で、逃避需要が後退した。

先物ブローカー、MFグローバル・ホールディングスのアナリス ト、ジェシカ・ホバーセン氏(シカゴ在勤)は「日本はユーロ支援に 向けて行動している」と指摘。「ユーロ圏は債務危機の解決に取り組 んでいるが、今では多国間での支援が必要なようだ。中国と日本によ る債券購入は、それに向けた第一歩だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時15分現在、ユーロは対円で1ユーロ =107円97銭と、前日の107円12銭から0.8%高。一時1.1%高 と、取引時間中としては昨年12月1日以降で最大の上げとなる場面 もあった。対ドルでは0.2%上げて1ユーロ=1.2970ドル(前日

1.2951ドル)。ドルは円に対し0.7%上昇の1ドル=83円25銭 (前日82円71銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は反発。S&P500種株価指数は4営業日ぶりに上昇 した。燃料価格が値上がりしたことで、エネルギー株に買いが入った。 シアーズ・ホールディングスの利益見通しやレナーの決算が市場予想 を上回ったことも好感された。

原油相場が1週間ぶりの高値となるなか、シェブロンやシュルン ベルジェが上昇。米百貨店運営最大手のシアーズと住宅建設のレナー も高い。同じく決算が予想を上回った教育機関運営のアポロ・グルー プも値上がり。インテルは、コンピューター・グラフィックス(CG) 用半導体メーカーのエヌビディアとの法的争いが決着したことを好感 され、買い進まれた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.4%高の1274.48。ダウ工業株30種平均は

34.43ドル(0.3%)上昇の11671.88ドル。

スタイフェル・ニコラスの市場ストラテジスト、ケビン・キャロ ン氏は「株式相場には依然として強い勢いがある」と指摘。「業績面 では引き続き改善が示されている」とし、「米景気の拡大継続を仮定 するなら、株式市場はまずまずの状態にある」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は下落。午後の3年債入札では最高落札利回りが市場 予想を下回ったものの、12-13日に実施される計310億ドル相当の 国債入札への警戒感が強く、売りが優勢となった。

3年債入札(320億ドル)の最高落札利回りは1.027%。ブ ルームバーグがプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー) 18社のうち6社を対象にまとめた予想平均では、1.034%だった。 入札後の米国債は一時、下げ幅を縮小した。3年債入札で落札利回 りが昨年7月以来の高水準をつけたことから買いが誘われた。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクター で米国債トレーディング責任者のマイケル・フランゼーズ氏は、 「10年債や30年債の利回りは、入札を控えてここから若干上昇す る可能性がある」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時24分現在、既発の3年債利回りは前日比2ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.97%。2年債利回り は2bp上げて0.585%。一時は昨年12月8日以来の低水準とな る0.553%をつけた。10年債利回りは、5bp上げて3.34%。一 時は3.37%まで上げていた。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。欧州で債務危機が波及している との見方から価値保存の手段として貴金属の需要が高まった。

ポルトガル国債の利回りは、ギリシャやアイルランドが欧州連合 (EU)や国際通貨基金(IMF)に救済を要請せざるを得なくなっ た水準に向かって上昇しつつある。2010年はEUによるギリシャと アイルランド救済を背景に、金は30%上昇。12月には過去最高値を 更新した。

MKSファイナンスの通貨・金属担当取引責任者(ジュネーブ在 勤)、バーナード・シン氏は「市場は欧州の金融動向をかなり懸念し ている」と指摘。新たな救済観測で「特に金や銀など安全な逃避先に 資金が向かっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比10.20ドル(0.7%)高の1オンス=1384.30ド ルで終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。メキシコ湾で起きた英BP油 井での原油流出について、米政府調査委員会は政府規制および石油業 界の慣行全体の「改革が急務」とす る最終報告書を発表。これを受けて原油先物は1週間ぶり高値に押し 上げられた。アラスカ横断パイプラインの送油停止で製油所への供給 が危ぶまれていることも引き続き買い材料となっている。

政府委員会は深海油田の掘削は内務省に置かれる独立機関に監 督させるべきだと勧告した。一方、8日に起きた原油漏れでアラスカ 横断パイプラインの送油が停止されて以来、ノースロープ地域での石 油生産の大半がまひしている。

PFGベストの調査部門バイスプレジデント、フィル・フリン氏 (シカゴ在勤)は、「政府委員会の報告を受けて相場は一気に上昇し た」と指摘。「資源開発が一層困難になり、原油の供給が少なくなる との懸念が広がっている」と説明した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比1.86ドル(2.08%)高の1バレル=91.11ドルで終了。終値ベ ースでは3日以来の高値。この1年間では10%値上がりしている。

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参考画面: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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