フィラデルフィア連銀総裁:量的緩和は「見直し必要」

米フィラデルフィア連銀のプロ ッサー総裁は、国債購入計画の規模6000億ドル(約50兆円)を 定期的に見直すとした米連邦準備制度の方針を「真剣」にとらえてい ると述べた。また、政策当局者の間での議論は連邦準備制度に対する 信頼性を高めるとの認識を示した。

プロッサー総裁は11日、フィラデルフィアで講演。事前原稿に よれば同総裁は、「米経済が成長ペースを速め始め、景気回復の持続 性の高まりが続けば、国債購入プログラムを見直す必要が出てくる」 指摘。「徐々に針路を反転し始めなければ、われわれの緩和策への積 極性が早々に裏目に出る可能性がある」と続けた。

また、連邦公開市場委員会(FOMC)が昨年11月3日に量的 緩和第2弾を決定したことに総裁自身が「疑問」を抱いているのは 「明らか」だと述べた。

6月まで国債を購入するというこの量的緩和第2弾が、1兆 7000億ドル購入した第1弾ほどの景気浮揚効果をもたらす「可能 性は低いようだ」とし、その理由として「市場はもはや混乱には陥っ ていないためだ」と説明した。さらに「第2弾を完全に遂行したとし ても、長期金利の緩やかな低下が、失業率の低下ペースの加速を大き く後押しするかは私には分からない」と加えた。

プロッサー総裁は、失業率の低下ペース加速には、金融政策は 「それほど貢献できない」と指摘。多くの労働者が「新たな、そして 不慣れ」な業界で職を探す必要が出てくるためだと理由を説明した。 また、労働者は職を得るために「スキルの向上」も必要になりそうだ と加えた。

政策議論

米連邦準備制度理事会(FRB)のライル・グラムリー元理事は、 昨年12月28日のブルームバーグテレビジョンのインタビューで、 プロッサー総裁とダラス連銀のフィッシャー総裁が、FOMCの決定 に対し反対票を投じる可能性があるとの見方を示した。両総裁は今年、 FOMCでの投票権を持つ。

カンザスシティー連銀のホーニグ総裁は昨年、8会合連続で反対 票を投じた。1年間に反対票を投じた回数としては1980年のウォ リック理事と並び過去最多となる。

プロッサー総裁は政策議論について、「活発であるべきだ」とし、 特に不透明感の広がっている時期はそうする必要があると指摘した。

総裁は、「信頼および信認を損なう動きの1つは、直面する困難 な選択をめぐりコミュニケーションが欠如すること、そしてわれわれ が徹底した議論を行わないことだ」と言明。「政策決定者らが全会一 致での決定を装えば、FRBの透明性を損ねるだけだ」と付け加えた。

プロッサー総裁は、米経済の成長率については、2011年と12 年は3-3.5%になると予想。インフレ率は1.5-2%に向けて加速 するとの見通しを示した。

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